袖垣の作り方(竹垣の作り方)


袖垣とは
袖垣(そでがき)は、玄関脇などの目隠しに使われる垣根です。家の壁に直角に取り付けられる小振りなサイズのものが多く、素材や形も様々なものがあります。竹虎では日本唯一の虎竹を使った玉袖垣(たまそでがき)、角袖垣(つのそでがき)、片袖枝屋根付きなど数種類の袖垣を製作しています。
竹虎で取り扱っている主な袖垣は、ホームセンターなどにあるプラスチックのものや金のフェンスとは違い、1つ1つ職人が手作りし、国内最大の大きさの孟宗竹を芯に使い、日本唯一の虎斑竹をあしらうことで、他にはない竹垣をサイズ豊富に販売しています。同じ模様は1つとしてない虎竹で作った袖垣をぜひご覧ください。

虎竹玉袖垣
玉袖垣(たまそでがき)は、袖垣の片方が丸みを帯びていて袖垣の中では一番人気があり、目隠しとしても庭の装飾としても使いやすい袖垣。芯に使う孟宗竹に切れ目を入れて曲げておき、細く割った虎竹や白竹を巻き付け仕上げていきます。曲がりがある分竹も細く割る必要があり、巻き付ける細工も高度な技が必要な袖垣です。
目次
1. 枠組み

芯には孟宗竹
袖垣は一本の竹で作られているように見えますが、実は内側に孟宗竹の芯が入っています。しっかりした3~4年ものの孟宗竹で枠組をしていきます。


曲がり部分の加工
玉袖垣の肩の部分はゆるやかな美しい曲線になっています。この部分は熱を加えて曲げるのですか?そんな質問をいただく事もよくありますが、実はこうやって芯の孟宗竹に三角の切り込みを入れて綺麗なカーブに仕上げています。

玉袖垣の曲がっている部分は内側を三角に切り取って曲げていますが、切り込んでいない3㎝ほどの部分で繋がっています。その部分が折れないように注意しながら、自然な曲がりに見えるように細かく曲げています。

枠の接合部分
芯となる孟宗竹に穴を空けます。芯の中にさらにワンサイズ細めの芯竹を入れて、穴に差し込み枠の接合をしていきます。

竹釘
竹は中が空洞になっているため、普通の釘では固定する事はできません。そこで、芯となる枠組の接合等には数種類の太さに揃えた竹釘(竹を丸く削り、先をとがらせた竹串のようなもの)を使います。穴より少し太めの竹釘を打ち込むことにより、しっかりと固定できるのです。
2. 格子入れ

格子を組む
格子入れは、虎竹を一定の幅に割り揃え左右どちらから見ても良いように二枚を背中合わせにして格子に組んでいきます。竹釘を打ち込み固定した後、四万十かずらで交差部分を一つづつ丁寧に縛ります。

四万十カズラ
高知を流れる雄大な四万十川上流域で自生するかずらをこう呼んでいます。格子を縛るカズラは十分に乾燥させて保管しているため、使用する2日ほど前から水につけて柔らかくしておいて使います。

格子を入れる時の角度がきつくならないないように、他の袖垣と極力角度を合わせるのは大変です。またカズラは自然素材のため大きさもマチマチ。結びにくい場合もあるので、太いカズラは手で半分に割いてから使うようにしなくてはなりません。
3. 竹巻き

竹巻きに使う割竹の用意

菊割を使った竹割り
菊割(きくわり)は丸い竹を何等分かに割っていく道具です。竹の太さにより割り枚数が違う菊割が何種類かあります。普通はあまり目にする機会はないかも知れませんが、竹屋では定番のなくてはならない道具の一つです。

竹に書かれた番号
縦に割った竹には、その一つ一つに番号が手書きされています。これは一本の竹を何枚かに割った時にその順番が分かるようにするためです。細く割った竹を袖垣に仕上げる際には又元通りの竹の並びに巻きつけて自然な仕上がりになるように工夫されているのです。

節取り
一本の竹を割ったあとは内側の竹節部分を専用の道具で取り除きます。

手割り
粗割した竹を仕上げできる細さにするため、刃物を使い全て手作業で細く細く割っていきます。ミニ袖垣や幅の狭い玉袖垣の竹は短いので竹割りも簡単ですが、幅の広い玉袖垣や長い光悦垣などの場合は、竹を長く細く均等に割っていく技術は非常に難度の高いものになり、竹割専用の職人さんがいるほどです。

割竹は真っ直ぐの柱部分は荒く割っても大丈夫ですが、曲がっている玉の部分は細く割らないと曲がり部分に綺麗に沿って貼れないので、特別細くしています。また貼っていき始めがウラ部分なので、ウラ部分は割り切っていません。玉用の巻き竹は元部分から割っているため多少割りづらいです。


竹巻き
ここが竹職人の腕のみせどころ。細く割った虎竹を孟宗竹の芯に巻き付けていきます。角袖垣の竹巻きに比べて玉袖垣の竹巻きは割幅も細いため、肩の部分の曲がりにそって竹表皮がキッチリ表になって美しい袖垣に仕上がるように巻き付けるには、熟練の技術が必要とされます。

節模様
竹には必ず節があり、これが特徴となっていますが、この節が細く割った竹を巻き付ける際に少しづつ割竹をずらすことで面白みのある模様を作っていく事ができます。
4. 仕上げ

黒穂
竹は上から下まで全てきれいに使える素晴らしい素材です。竹の枝も集められ袖垣にこうして使用されるのです。

ひしぎ
ひしぎは一本の丸竹を平らになるように何度も何度も叩いて作られています。細かく叩くほど見た目に美しく、職人の使いやすい平たいヒシギとなります。袖垣作りに忙しかった時期には何人もの専用の職人さんがおり、ヒシギを叩く音が朝から夕方まで賑やかなほどでした。この上に押さえ竹を付けてひしぎをしっかり留めます。

黒穂や竹枝の入れ具合(量)が難しいです。ひしぎは貼るときに、普通に貼っても綺麗に貼れません。張らしといって、竹を半割にしたものを中に入れて綺麗に張らします。その張らし具合が微妙です。また一枚では足らないので、何枚かを並べて作りますが、節があったり反っていたりと、隣り合わせたところに隙間ができたりするので、できないように合わせながらやるのも難しいです。
既定のサイズなら物差しがあるのでそれで作りますが、別注のサイズでは改めて格子や枝部分やひしぎ部分を振り割る必要があるため、綺麗に見えるように作るのは大変です。

飾り竹
ヒシギの押さえ竹の上に、飾り竹を設えます。ここで竹に巻いている黒い紐は棕櫚(しゅろ)縄。棕櫚箒などの材料にもなる棕櫚の木から作られる棕櫚縄は丈夫で、昔から庭園資材として多用されてきた縄です。


玉袖垣(たまそでがき)は、袖垣の片方が丸みを帯びていて袖垣の中では一番人気があり、目隠しとしても庭の装飾としても使いやすい袖垣です。家や庭のアクセントになり表情をグッと変えます。

虎竹と袖垣
竹は割れやすいので、加工途中で割れないように無理をせず、割れそうな作業の時は慎重にやらなくてはなりません。良い材料だけで作るのではなく、材料をソツにしないようにすることが、職人としての心がけでもあります。どうかな?難しいなって思いながらいろいろ考えながらやってみて、思った通りに出来たことや、なんの問題もなくスムーズに一つのものが出来上がっていくところが、袖垣づくりの面白さ。そしてそれをお客さんが見て、ほめてくれたり喜んでくれたりするところに、やりがいと魅力を感じます。
虎斑竹の模様の違いによっての袖垣の見え方は違います。竹一本で組んでいるのではなく、孟宗竹で枠を組んでそれに割った竹を貼り付けているということを、お客様にも是非見てほしいのです。


虎竹光悦寺垣

光悦寺垣(こうえつじがき)とは京都光悦寺発祥の格子を組んだ垣根で、本阿弥光悦が創作されたとも言われています。
虎竹片袖垣枝屋根付

虎竹片袖垣枝屋根付(とらたけかたそでがきえだやねつき)は、黒穂を使った枝屋根が付いた珍しい袖垣です。
虎竹ミニ屋形垣

虎竹ミニ屋形垣(やかたがき)は、多くの袖垣の高さが170cmほどあるところ、120cmと小さなタイプの袖垣です。
虎竹ミニ弓垣

弓垣(ゆみがき)はその名の通り、弓矢のような形をした竹垣です。このような小さなサイズは室内装飾などにも用いられます。
虎竹枝折戸

枝折戸(しおりど)は丸竹で枠を組み、割竹を菱目に編みこんだ簡単な開き戸で、庭への入り口などによく使われるものです。また2枚をL字に組んで簡単な衝立にしたり、ベランダや庭でプランターの植物を這わせたりと、いろいろな使い方ができます。

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