波網代の取り付け

2019年6月20日

網代,竹編み,虎竹


前回のブログで編んだ虎竹波網代に車体の曲線に合わせた縁を取り付けました。虎竹で波模様の網代を編んでもなかなか模様が出ず、サビ付けをして模様を浮き出さそうと考えました。試しに砥粉を主にしたサビ粉を編み目の凹部分に入れてみると、編み目模様は綺麗に出ますが、車体の他の部分との質感のバランスがよくありません。


サビ付けをあきらめて、縁に巻いた籐と網代編みの編組固めと強度を上げるために、カシュー漆を薄めて拭き付けると、虎竹表面に艶が出たので、見る角度によっては波模様が少し見えやすくなりました。


完全に後付けになりましたが、実は違う角度から見れば編み目が波模様に見える編み方ということにしておこうと思います(笑)取り付けは籐で巻いて固定しようと考えていましたが、動きのあるものですし、籐が切れて外れるということにならないよう、前部分はボルト止めにしました。


後ろ部分はサドルを差し込む穴に竹の輪切りを取り付け、サドルでその竹の輪を抑えて固定する方法にしました。こうしておくと前のボルトとサドルを外すだけで簡単に取り外しできます。いろんな点検や整備もあるので、こうしておいて正解です。そう思うと、他の車体部分も簡単に取り外しができるように作っておけばよかったと反省しています。












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虎竹波網代

2019年6月 6日

網代,竹編み,虎竹


竹虎創業125周年記念で製作したREIWA125号のハンドルから椅子にかけての部分に取り付けるため、虎竹で波網代を編んでいます。この製作には自分はほとんど関わっておらず、やったことといえばハンドル部分を竹に取り換えたくらいですが、竹そのままを使ったパーツが多く、勝手ですがちょっと遊んでみたくなりました。


網代編みはヒゴ幅や編み方によって表情が変わるのが面白く、竹細工を始めたころは網代編みの籠を多く製作していました。またヒゴの裏をナイフですっと撫でたくらいの厚みの違いで編みにくかったり、出来上がりが柔らかく見えたりと竹細工の面白さや難しさがよくわかります。


今回は編み模様が波状に見える波網代編みで編みましたが、裏面の竹の模様の無いほうを見ると波模様が見えますが、表面は虎竹特有の竹の模様があるため、編み目模様が綺麗に出ません。やはり虎竹は少し太めの竹の素材感のわかる使い方が一番いいのかなと思いながらも、また逆に虎竹ならではの網代編みの表情があり、これはこれでいいのだと思います。


とはいえ、せっかくの波網代の模様をもう少し出すために編組の凹凸を立体的に見せる効果のあるさび付をしようかと考えています。これは編組の凹部分に砥の粉などで作ったさび粉を付着させる方法です。このREIWA125号に合うのかどうなのか不安ではありますが、いろいろ試してみたいと思います。












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運搬機が仲間入りしました

2019年5月23日

竹虎,高知,小夏,須崎市,安和,虎竹


虎竹の山は車の通れる道から、人1人通れる細い道を上がって行ったところにあることが多く、伐採には竹の運搬車が欠かせません。この運搬車に竹の元部分を乗せ、先のほうはソリ状の板に乗せ、竹に傷がつかないように山道をそろそろと降りてきます。


高齢化により切り子さんが少なくなり、あちこちにある虎竹の山の管理や伐採も手が回らなくなってきました。今までは山の仕事と言っても主に切り子さんが伐採してくれた竹を山まで取りに行くだけの仕事が多かったですが、数年前からだんだんと山に入るようになり、今年の秋からは本格的に山に入るようになります。


これまでは道まで山を滑らして下ろして来たり、竹の束を担いで運んだりしていましたが、それでは切れる範囲に限界があります。また人の負担も多く、効率もよくありません。切り子さんに声をかけていると、以前使っていた運搬機を譲ってくれるという人が現れました。その方は以前はうちの社員でもあり、虎竹を切っていた時期もあったようですが、高齢によりやめていたようです。


何年もそのままにしていたので、当然エンジンはかかりません。秋の伐採時期までになんとか動くようにして、この運搬機に負けないような山の仕事をしなければと、怠け者の自分を今から追い込んでいるのです。
















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職人の小夏

2019年5月 9日

竹虎,高知,小夏,須崎市,安和,虎竹


長いGWが終わり、休み明け初日に竹虎工場の職人が自分の山で作っている小夏を持って来てくれました。小夏は5月頃に収穫時期を迎える柑橘系の食べ物で、大きさは温州みかんほどの大きさです。小夏が出回ると夏が近づいていると感じさせてくれる果物です。


身は酸味がきついのですがナイフで白皮を少し残してむくと、ほんのりと甘く、冷やして食べると非常においしい夏の果物という印象です。こうして書いているだけで小夏の味を思い出し、口の中が少し酸っぱくなるほど、自分たちにはとても身近にあり、よく食べる果実のひとつではないかと思います。


仕事が休みの週末だけの世話で、無農薬ですので決して見てくれはよくありませんが、普段は無口な職人がみんなに食べてもらおうと持ってきてくれる気持ちが嬉しい。ゴールデンウィーク明けには休みの間にあちこちに行っていたとの報告と共にお土産のお菓子を机の上に置いてくれている社員さんもいます。


毎日、当たり前のように出社して仕事をしてくれる社員さんがいます。野菜を黙って自分のトラックに乗せてくれる人、魚が釣れたと持ってきてれる人、貝を取ってきたからと飲みに誘ってくれる人、使わなくなった運搬機をくれる人など、ありがたいことにわまりにはたくさんの与え、支えてれる方々がいます。


与えられるばかりではなく、与えられるように、そしてすべてのものにいつも感謝の念を忘れず、謙虚に、おかげさまの気持ちで日々を過ごしたいと改めて考えさせてくれた小夏となりました。












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来期の楽しみ

2019年4月25日

竹虎,須崎市,安和,虎竹


虎竹の伐採シーズンも終わり、山に倒していた虎竹もすべて出てきました。その虎竹を土場で選別し、竹虎工場にすべて取り込み終わり、今期の虎竹の仕入れが終わりました。今年は比較的小さい竹の多い山に入ったため、大きな竹があまり出てこなかったのが来期への課題となりました。


虎竹を工場内に取り込み、それぞれの色や大きさ別の規格に切断も終わって、今は油抜きや矯正作業などの製竹が忙しくなってきました。その製竹作業の合間に今期入った山の整理に出かけました。


1月までが伐採時期と決められていますが、この山は早い時期に伐採を終わらせていましたので、久しぶりにこの山に入ったのですが、伐採時にそんなに色の付いてなかった竹に良い色がついてきているものがちらほらあり、すごく嬉しくなり、来期への楽しみが出来ました。


竹林を見て綺麗だと思うことはあまりないのですが、1本の竹を綺麗だと思うことはよくあります。ただ綺麗な竹がいい竹なのかは難しいところです。この竹も素直に伸びて綺麗な色付きはしているのですが、少し弱い気がします。ノコギリを入れるだけで、わかることもありますので、竹の伐採をしている者ならある程度わかることです。


次この山に入ったときに虎竹がまたどんな色付きをしているのか、伐採した竹が自分の思っているような竹なのか、いい竹に出会えるのかなど、そんなことを山に入る楽しみにしているのです。












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製竹作業が本格的に始まりました。

2019年4月11日

竹虎,須崎市,安和,虎竹,職人


竹材の仕入れが終わり、工場内に取り込んだ竹材の製竹作業が本格的に始まりました。竹は真っすぐに伸びているイメージがありますが、思った以上に曲がっており、それをバーナーで油抜きした熱を利用して真っすぐに矯正しています。


矯正する際には熱を入れて柔らかくなった竹の節部分の曲がりを中心に繊維を伸ばしながら矯正していきます。矯め木と呼ばれる台にはいろんな大きさや角度に開けた穴が開いており、竹の大きさや矯め具合に合わせて、その穴に竹を入れて一節ごとに押していきます。


曲がりと言っても一節ごとに違う方向に曲がっていることが多く、その1節1節を真っすぐにしていくことで、できるだけ真っすぐになるように矯正をしていくのです。


温かいうちは伸ばした繊維も戻りがあるので、大きく曲がっている部分には水を付けて冷まし、少しでも戻りがないようにします。しっかりと繊維を伸ばしておけば、冷めてもまたある程度は伸びてくれるので、竹が熱いうちにしっかりと伸ばしておき、戻りがなくなるくらいに竹が冷めた状態で仕上げの矯正をしていきます。


熱の入りようによって繊維が伸びなかったり、柔らかかったり、硬かったりと様々です。それには熱の入れようが大事です。竹の乾燥度合や竹の身の厚さ、同じ竹でもそれぞれ違う性質をしっかり見抜いから、その竹に応じてしっかりと熱を入れていく必要があります。


熱が入っていなければ曲がりませんし、入れすぎると竹が焦げてしまったり、節の中の空気が膨張して破裂する場合もあります。矯正する人もいろいろな条件の中での技術が必要ですが、油抜きをし、しっかり熱を入れる人も同じです。結局は竹を知らないと何も満足に出来ないということです。


教えてもらったり、見ているだけでは決してわかるはずがありません。そのためにも工場の職人さんには毎日の作業の中で、竹に触れ、試したり失敗したりしながらいつも考え、気づきを繰り返しながら、自分たちの虎竹のことだけは誰にも負けないようになって欲しいのです。












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虎竹パテーション

2019年3月29日

竹虎,須崎市,安和,虎竹,職人


数年前に施工させていただいたランの展示場の虎竹パテーションを延長するご依頼をいただきました。そこは温室のような作りで、陽がふんだんに入るガラス張りの展示場で、以前は立て簾を立てて、陽が入りすぎの時などは日光の調整をされているようでした。


日本唯一の虎竹を大変気に入ってくださっている社長さんで、他の展示場や併設の喫茶店、そしてご自宅にまで虎竹をたくさん使っていただいています。前回その日よけの立て簾をなんとかしたいとのご相談をいただき、いろいろとご提案をさせていただいた中で低い虎竹パテーションとブラインドの併用と決まり、施工をさせていただいておりました。


大きな展示場ですので全面の施工はせず、入口の両脇付近だけの施工でしたが、今回はその奥に同じ虎竹パテーションを延長施工しました。事前打ち合わせと採寸はしっかりとやりましたが、施工箇所にパイプがあり、それを微妙にかわしながらの施工の為、おおまかに作っておいて、あとは現場で合わせながらの施工です。


パイプに当たる部分は枠組みを作り変えるつもりでいましたが、格子をカットするだけで取り付けできたので、無事施工ができました。格子を組んだだけのシンプルなパテーションですが、格子の幅や間隔、飾り竹の太さなどで印象は違ってきます。格子を縛るのを黒い棕櫚縄から四万十カズラに変えただけでも大きく見た目は違います。


綺麗に並んだ格子の間隔や、横から見ると一直線に並んだカズラの結び目の美しさはシンプルな格子垣ならではのものです。虎竹はやっぱりシンプルな使い方が一番きれいだと感じた施工となりました。












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目打ち作業

2019年3月14日

竹虎,須崎市,安和,虎竹,職人


竹には枝がついているので、伐採後そのままでは束にしたり運搬ができないので、山で枝を払って落とします。枝は上方向に生えているため、上方向から下方向にそのまま枝ごと取り払ってしまうのを逆打ちと呼んでいます。


でもそれでは竹表皮の皮ごと剥いでしまうので、虎竹のように竹表面を綺麗に使いたい場合は、枝の生えている方向に鉈を振り、枝の付け根を残して枝を取り払います。これを竹虎では本打ちと呼んでいます。


製竹の際に、その残った枝の付け根を取る作業をしなくてはいけませんが、こうしておくと竹表皮を剥ぐことなく、綺麗なままでの製竹ができるのです。その残った枝の付け根部分を取り除く作業を目打ちと呼んでいます。


竹の節部分に鋸を当てて枝の付け根に切れ目を入れ、鋸の背部分でその枝部分を払って取り除きます。この作業で注意することは鋸で切れ目を必要以上に深く入れすぎないことと、少し斜めに鋸を入れていくことです。


曲がった竹をまっすぐにする矯め作業では、曲がった竹を節部分で伸ばしながらまっすぐにしていきます。鋸目を深く入れすぎてしまうと、その部分を伸ばした際にそこから折れてしまう恐れがあるからです。また斜めに入れるのは竹に触った場合にケガをしないようにできるだけ角が立たないようにするためです。


毎年のインターンシップ生にも体験してもらっているような、初心者でもすぐにできる簡単な単純な作業ではありますが、この作業の意味やこの後の作業をどのように進めるか、枝を取り払った跡が目立たない目の打ち方など、考えることはたくさんあります。


入社したての若い職人がこれを単純な作業として1日やるのと、いろいろ考え、試し、1本1本違う竹を感じ、自分のした仕事を見てまた考えることを繰り返しながら1日やるのでは、この先の成長に大きな違いが出てきます。


単純に見える仕事の奥深さを、せめて自分たち職人だけは知っておかなければいけません。この仕事を楽しめるかどうかは本人次第です。どうせやるならいろいろ考え、気づき、自分のやっている仕事に誇りを持ち、まだまだ未熟な自分を認め、少しづつ分かったり、出来るようになっていく竹屋の小さな楽しみを見つけて欲しいと思うのです。












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虎竹箸置き

2019年2月28日

竹虎,須崎市,安和,虎竹,箸置き


店舗にご来店いただいたお客様から、以前にどこかの職人さんに作ってもらっていて、店舗に一つだけ残っていた箸置きが作れないかというご要望をいただきました。


最近ではインターネットでのお問合せが多くなってきましたが、こうして実際にお客様と顔を見ながら話をしていろんなご要望やご意見を聞けるのは新しい発見やこちらの課題も見え、楽しくもあり、勉強になることも多いものです。


どんなものでも初めて作るときはそうなのですが、簡単そうに見えるこの箸置きも実際に作るとなると、曲げ部分の厚さをどれくらいにすればいいかをいろいろ試行錯誤をします。曲げる部分が厚いとヒゴが折れてたり、小さくまとまりませんし、薄いと小さく曲げれますが、ほどけたり形が決まりません。


曲げる部分の厚さは1.5ミリにしていますが、そのまま曲げると折れるので3枚に剥いで曲げています。シンプルですが厚すぎず薄すぎず、微妙な竹ならではの柔軟性と張りを生かした箸置きです。そして虎竹ならではの自然の模様だからこそ、1個1個違った雰囲気の箸置きに出来上がるのです。












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雨上がりの虎竹選別

2019年2月14日

竹虎,須崎市,安和,竹,職人


今年の冬は雨が降らないとよく会話に出るほど、高知県須崎市にある虎竹の里は雨が少ないと感じます。竹の伐採や運び出しなど、雨が降ると困る仕事をしている身とすれば、雨が降らないのはありがたいのですが、雨は作物を潤し、飲み水にもなる大切なものです。雨は嫌だなという気持ちを持たずに、そのままを受け入れていたいといつも思います。


2月に入ってからは降雨量は多くないですが、雨の降る日も多くなってきました。雨上がりの竹が濡れている状態での選別は竹がすごく綺麗に見え、嫌いではありません。しかし油抜きをした後の色のイメージとは微妙に違っており、注意が必要です。


また濡れていると、竹の質感が同じに見えて本来の竹の状態がわかりづらいという難点もありますし、しらくもと呼ばれる竹表面の傷みのようなものもわかりづらいため、竹が濡れているときには選別をするなとよく言われたものでした。


虎竹の山に入って伐採もしますし、切り子さんが出してくれる山もすべて見ています。それぞれの山から出た虎竹も1本1本見ています。そのあとのカットや油抜き、割ったり剥いだりなどの製造過程にもすべて携わっていますが、1本1本違う虎竹のことがまだまだわかっていないと感じます。


山での生え方や不思議な美しい色の付き方をはじめ、製造過程でのねばさや硬さなどの見極めなど、日本唯一の虎竹を扱う竹屋として、もっともっと深く虎竹を知りたいと思うのです。












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