雨上がりの虎竹選別

2019年2月14日

竹虎,須崎市,安和,竹,職人


今年の冬は雨が降らないとよく会話に出るほど、高知県須崎市にある虎竹の里は雨が少ないと感じます。竹の伐採や運び出しなど、雨が降ると困る仕事をしている身とすれば、雨が降らないのはありがたいのですが、雨は作物を潤し、飲み水にもなる大切なものです。雨は嫌だなという気持ちを持たずに、そのままを受け入れていたいといつも思います。


2月に入ってからは降雨量は多くないですが、雨の降る日も多くなってきました。雨上がりの竹が濡れている状態での選別は竹がすごく綺麗に見え、嫌いではありません。しかし油抜きをした後の色のイメージとは微妙に違っており、注意が必要です。


また濡れていると、竹の質感が同じに見えて本来の竹の状態がわかりづらいという難点もありますし、しらくもと呼ばれる竹表面の傷みのようなものもわかりづらいため、竹が濡れているときには選別をするなとよく言われたものでした。


虎竹の山に入って伐採もしますし、切り子さんが出してくれる山もすべて見ています。それぞれの山から出た虎竹も1本1本見ています。そのあとのカットや油抜き、割ったり剥いだりなどの製造過程にもすべて携わっていますが、1本1本違う虎竹のことがまだまだわかっていないと感じます。


山での生え方や不思議な美しい色の付き方をはじめ、製造過程でのねばさや硬さなどの見極めなど、日本唯一の虎竹を扱う竹屋として、もっともっと深く虎竹を知りたいと思うのです。












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山での作業

2019年1月31日

竹虎,須崎市,安和,竹,職人


虎竹の伐採も今月いっぱいとなりました。竹は種類によって伐る時期は違いますが、だいたい秋から冬にかけての寒い時期に伐るとされています。この時期は水あげが少なく、竹が締まっており、養分も少ないということで腐りにくく、虫も入りにくいとされています。


この場所は山の頂上なのですが、長い竹が多く、下りていく道も狭いので、ここである程度の規格にカットしてから持ち帰ることにしました。この先は車は行き止まりですので、上がってくる車もほぼいないため、道をいっぱいに使っての作業です。


発電機と丸のこも持っていましたが、いろいろな大きさの竹を集めてきた順に色や竹の良し悪しを選別しながら切るとなると、手引きのほうが早いくらいだったので、結局全部手で引くことにしました。


普段は竹虎工場内に持ち帰り、切断場でカットする作業も、山の中でやるとまた新鮮な気持ちになります。一緒に行った若い職人二人と弁当を食べ、天気が良かったおかげで山の中でも照明を付けずにやれることに改めて太陽のありがたさを感じ、自然の中で、この虎竹の里の中で生かされていると感じた貴重な一日となりました。












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虎竹の切断場

2019年1月17日

竹虎,須崎市,安和,竹,職人


古い職人が退職されたので、今まで以上に若い職人に仕事を覚えてもらおうと思っています。今回はあいばんと呼ばれる竹の切断をやってもらいました。トラックに載せて、山から取ってきた竹をここで台に下ろして切断するという、竹虎工場内での一番最初の作業で、一番大事な作業でもあり、一番難しい作業でもあります。


虎竹を切断するには1本1本色や大きさで選別して買い取った竹を、また1本1本色の付き具合や大きさや、その竹自体を見ながら切断しなければならず、まだまだ若い職人には無理ですが、それに比べ黒竹はまだ切り分ける種類が少なく、色の違いも少ないので、黒竹の切断から覚えてもらっています。


色や大きさを見ながら、15尺、13尺、10尺、6.5尺の規格の製品の長さに切り分けます。その先をまた1m、1mの垣用、枝折戸の横桟、縁台用の竹などに切り分けていきます。若い職人と言っても、もう5年目ですし、竹をまっすぐにする矯め作業もこなせる職人なので、初めてにしては問題なくできていたようで安心しました。


虎竹を切る場合はこれに、15尺でも用途や行先によって竹を見て切り分け、竹垣の柱を巻く巻き竹の各種、、枝折戸を編むへぎ竹用、細工や節間用に取るタルキ、細工用各種、縁台の縁用の竹、飾り竹炭用竹、手ほうき用、自在垣用、四ツ目垣用など、その竹の色付きや大きさ、素直さや節間などを見ながら、最適な用途を見つけて切り分けていくことが必要になってきます。


山から伐り出された虎竹は竹虎工場内に運ばれた段階で、この切断場で切断する人によって、用途を決められカットされます。26通りにも細かく選別され、買い取ってきた虎竹をいかに効率よく、その竹を最適な用途にカットするかは、切断する人の判断にかかってきます。


そういう意味で、この切断する作業は竹虎工場での一番大事な作業です。またここで虎竹を切るということは、虎竹の里から出てきた竹をすべて見ることにもなりますし、ここから出ていくすべての虎竹の行方を決めるという大切な役目でもあります。


この場で虎竹を切れるようになるのが虎竹と竹虎工場の仕事を少しはわかったという最低限の目安です。伐採したり、割ったり剥いだり、加工したりと、まだまだ覚えることはたくさんあります。でもその前にまず竹屋として虎竹をちゃんと知るということができてからが、本物へのスタートだと思うのです。












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今年の営業もあと2日となりました。

2018年12月27日

竹虎,須崎市,安和


竹虎の年内の業務も残すところあと2日となりました。一年間の汚れを落とすために店舗、配送場の外装や窓ガラスを掃除してもらっています。いつも当たり前のようにある、この店舗や配送場があるおげで毎日お客様をお迎えでき、注文いただいた商品を発送することができます。


わかっているつもりですが、感謝の気持ちが疎かになっている時がよくあります。毎朝出社すると神棚に手を合わせ、「よろしくお願いします」とは言いますが、帰りに「ありがとうございました」というのはたびたび忘れて帰ってしまっています。以前はできていたことができなくなっているのは本気でそう思えていないからだと思います。


それは竹虎に来てくれている社員さんたちに対しても言えることです。いつも支えてもらい、助けてもらっているおかげでこの一年もなんとかやってこれました。毎日来てくれてありがとうという気持ちはいつも感じていますし、伝えているつもりです。


しかし時にはその気持ちを忘れて接してしまったり、狭い自分の尺度で見て判断することが多かったのではないかと反省をしています。年末に向け、竹虎工場内を掃除、整理しながら、自分の気持ちもしっかりと整理整頓し、来年に向けて少しでも向上できればいいなと思うのです。












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竹炭の選別

2018年12月13日

竹炭の選別


竹炭は燃焼温度や焼き方によって性質が変わると言われています。炭窯の燃焼温度の目安は700度で、800~1000度の温度で焼かれた炭は酸化物質と結合しやすい性質となり、シックハウスの原因となるホルムアルデヒドなどの有害物質の吸着に優れています。


それ以下の比較的低温で焼かれた竹炭はアンモニアなど、アルカリ性物質と結合しやすい性質を持っており、消臭でお使いいただく場合は、それを参考にお選びいただければと思います。また低温で焼かれた炭は室内の湿度を調節する調湿機能にも優れており、お部屋や床下などの調質にも多く使われています。


主に調湿や匂い取りに使われる低温で焼かれた炭は、高温で焼かれた炭に比べ柔らかく、形が崩れやすくなっています。そのため炭職人さんから持ち込まれる竹炭も形が様々となっています。それを竹虎内の規格で竹炭バラお達者クラブの竹炭竹炭(粗粉)という3種類に、大きさ別に選別しなおしています。


お使いいただく目的や使用される場所、量やお値段も見ていただきながら決めていただいて、竹炭の効果をぜひ実感していただきたいと思うのです。












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焼坂の整備

2018年11月29日

山,道づくり


虎竹の伐採シーズンに合わせて、焼坂の山道整備を行いました。今年は集中豪雨が多く、また短時間に集中して雨が降ることが多かったために谷を流れる水が山道に溢れた箇所もあり、例年以上に山道が荒れたと感じます。


イノシシや鹿などがエサを求めて山の斜面や山道を掘り返しているのも、もう一つの原因としてあるように思います。山の斜面から土が落ち、道は掘り返されて所々盛り上がっています。そのため踏み固められた道が柔らかくなり、山道を流れる水で掘れていきます。


困ったことではありますが、この山にこうして車の通れる道があることだけでもありがたいことで、おかげで山の頂上付近までトラックを乗り入れられ、虎竹を伐採し、運び出せることができます。車の乗り入れのできない遠い山からはワイヤーを張って、そのワイヤーを伝って竹を下ろしていた時期もありました。


一般の道路は綺麗に舗装されており、どこにでも車で行くことができるのが当たり前のように思っています。しかしそれは誰かが整備し、管理してくれているおかげでもあります。道が悪くなったとはいえ、そこに道があることに感謝し、大事に整備をしながら、この山道を大切に使っていきたいと思うのです。












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イメージ共有の難しさ

2018年11月15日

別注,竹細工


竹虎の販売している商品の他に、こんな物ができませんか?といろんな形や大きさの竹製品のお問合せをいただきます。それは大変ありがたいことで、竹虎ならできるかもしれないとお客様に思っていただいているからこそ、お問合せをいただけると思っています。


インターネットが普及して、誰でもこんな高知の田舎の竹屋を知っていただける機会も増えたおかげでもありますが、反面近くにあった竹屋さんや職人さんが少なくなり、相談できるところがなくなってしまったこともあるのではないかと寂しい気がします。


日本の竹文化や長く育まれた伝統の技を守り、継承させていく事を使命としている竹虎として、できるだけその期待に応えていきたいと思います。ただ、写真や図面などでは伝わらないイメージや、柔らかさや硬さ、使用状況による使いやすさや耐久性など、細かい部分でのお客様とのイメージのズレがどうしても出てしまいがちです。


また初めて作る商品には試作や試行錯誤もあり、どうしても製作には手間がかかるため割高になり、お値段の部分でもお客様の思いとは離れた物になってしまうことも多いため、製作を簡単に受けることができず、時にはお断りをさせてもらったり、製作できてもどうしても慎重にならざるを得ないのです。


今回は照明に組み込む虎竹の六つ目編みを製作させてもらいました。六角形の形の照明で、六つある20cm四方の枠にこの六つ目編みと和紙をはめ込んだ照明を製作されるようです。


イメージ作りのために残っていた4mm幅のヒゴで編んでみました。お客様のイメージとは少し違うようでしたので、ヒゴ幅を1mm落として3mm幅のヒゴで編みました。ほんの1mmの違いですが、出来上がりイメージは全く違います。


出来ることと出来ないことがありますが、お客様の思いをよく聞き、理解し、お客様と製作側のイメージの溝を少しでも埋めながら、別注商品は作らせていただいているのです。












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別注竹輪

2018年11月 1日

別注,竹輪,竹細工,職人


別注の焼板木戸を製作しました。ヒジツボで固定すると風情のある取り付けになるのですが、少し大きめの焼板木戸は重量もあることから、取り付けは丁番金具をお勧めしています。丁番で固定するには固定する柱が角柱でなければ固定しづらいですが、ヒジツボでは重さで釘が抜けてきて、次第に木戸が垂れてくるためです。


もう一方の開け閉めする方には簡易の鍵にもなる取っ手がついているものもありますが、こちらも金具で固定する方がしっかり固定できることから、金具で止められる方が多いようです。


しかし今回のお客様は竹輪での固定を希望されており、また止めるほうの柱が大きいこともあり、別誂えで竹輪を製作しました。直径22cmほどの竹輪ですが5回巻きつけて作るため、製作には余分も入れて4mほどの長さの竹が必要になってきます。


5mmほどの幅のヒゴ1本あればいいのですが、そのヒゴを作るにも1本の竹を割らなければいけません。また竹輪の大きさによってヒゴ幅や厚みを変えなければ綺麗な竹輪にならず、編んでみて綺麗にいかない場合、また幅や厚みを変えて製作します。


また竹輪は竹の張りを利用してがっちりと固定された竹輪になります。薄いヒゴにすれば編みやすく失敗もありませんが、張りの無い柔らかく解けやすい竹輪となります。適度に張りを持たせながら編める幅と厚みがあり、またそれに耐えうる材料の竹の選別も必要です。


このように竹輪一つとっても別注の商品は作ってみないとわからないことが多く、そこには自然素材を使って手作りで作るがゆえの難しさがあります。たった1本のヒゴから作る竹輪一つですが、製作には1本の竹を必要とし、そこには職人の経験と技術が詰まっているのです。












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神祭が近づいてきました

2018年10月18日

竹虎、安和、神祭


虎竹の里にある安和天満宮の秋の大祭が近づいてきました。高校生の頃から、竹練り踊りをやってきて、こっちにいない数年を除いてずっと関わってきた神祭です。虎竹の里のような小さい地域では、それが当たり前で、そうじゃないと天満宮の存続さえ危ぶまれていってしまいます。秋の大祭が一番大きく行われるため目立ちますが、歳旦祭から始まり、1年を通じて様々な祭りがこの天満宮では行われています。それには地域持ち回りで神役がおり、代わり替わりでお手伝いをしながらこの天満宮をお守りしています。


この天満宮はこの地域を守ってくれています。天満宮の行事のほかにも、この地域のいろんな場所の神様を宮司が祀ってくれています。竹虎工場横にも安和の川がまとまって海に流れ込むいけごうという淵があり、その大事な淵の神様を祀る池川祭も毎年水害の起こりやすい夏前に行われています。


この地域の東西南北には悪いものが入らないようにと結界のお札が立てられています。いけごうを池川と書ける人もほとんどいないと思いますが、この結界を知らない人もほとんどです。しかし虎竹の山の上り口にもその札はあり、それを見るたびに誰にも知られず、この地域を守ってくれている宮司に感謝の念がわきます。


確かに人は少なくなり、しんどくなってきた部分はありますが、この神祭に若い人を巻き込み、自分たちの住んでいる地域を守り、ずっと続けてきた伝統文化を繋げていくことは日本人として大切な役目でもあると思います。


花取り踊りは6月頃から練習を始めています。竹を持って練り歩き、竹をぶつけ合いながら神様の通り道を作っていく竹練り踊りは9月頃から練習を始めました。


次の日曜にはその竹練り踊り用の竹の伐るために山に入ります。今年の伐採場所はここに決定です。8人が練り歩きながら数か所で竹をぶつけ合うたびに竹が割れるため、交換用も含めて、毎年100~120本ほどの竹を青壮年会のメンバーで伐採します。


虎竹の山の色の来ていない山を選んで、その中で色の来ていない竹を伐採します。いい竹もあるので山主さんと切り子さんの許可を得て、責任を持って伐らせてもらいます。たくさんの人のおかげで今年も秋の大祭が行われます。虎竹と共に少しでもそのお役に立てるのは、虎竹の里の住人としても竹屋としても嬉しいことなのです。












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台風一過の虎竹工場

2018年10月 4日

竹虎、工場、台風


非常に大きな勢力を持つ台風24号が過ぎ去った週明けの竹虎工場です。すぐ前には太平洋が広がり、海からの風をそのまま受けることから、これまで何度か屋根が飛ばされたり、工場に併設する配送現場の雨漏りでほとんどの梱包用段ボールが水浸しになったりと、何度か被害を受けています。


自分が見回りをするようになってから一番ショックだったのは、高い波と大雨による増水で、工場隣の海に流れ込む川の水が引かず、工場が浸かりそうになり、その上、大きな波がそのまま川に入ってきて、工場に波が打ち寄せている現場でした。


それを見たのは消防団の招集があり、要請現場に向かう途中であり、土嚢を積みながら、波が打ち付けている工場内がどうなっているのかと気になって仕方なかったのを覚えています。幸い雨戸のおかげでガラスが割れることもなく、海に面した工場内部分が水浸しになったくらいで済みましたが、あんな光景を見たのは後にも先にもこの一度だけでした。


台風の上陸回数は年平均2.7個だそうですが、今回の24号で5個となり、例年より多くなっていますし、勢力もびっくりするくらい大きなものが増えた印象です。秋はいろんなイベントや行事ごとがたくさんあり、先日の週末のイベントも中止となりました。


今週末もまた大きな台風が接近するようです。地域の運動会が行われる予定ですが、やれるかどうかは微妙なところです。自然のことは仕方のないことですが、大きな台風でこの虎竹の里はもちろんのこと、日本各地で被害がでないことを願うしかありません。












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