虎竹箸置き

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店舗にご来店いただいたお客様から、以前にどこかの職人さんに作ってもらっていて、店舗に一つだけ残っていた箸置きが作れないかというご要望をいただきました。


最近ではインターネットでのお問合せが多くなってきましたが、こうして実際にお客様と顔を見ながら話をしていろんなご要望やご意見を聞けるのは新しい発見やこちらの課題も見え、楽しくもあり、勉強になることも多いものです。


どんなものでも初めて作るときはそうなのですが、簡単そうに見えるこの箸置きも実際に作るとなると、曲げ部分の厚さをどれくらいにすればいいかをいろいろ試行錯誤をします。曲げる部分が厚いとヒゴが折れてたり、小さくまとまりませんし、薄いと小さく曲げれますが、ほどけたり形が決まりません。


曲げる部分の厚さは1.5ミリにしていますが、そのまま曲げると折れるので3枚に剥いで曲げています。シンプルですが厚すぎず薄すぎず、微妙な竹ならではの柔軟性と張りを生かした箸置きです。そして虎竹ならではの自然の模様だからこそ、1個1個違った雰囲気の箸置きに出来上がるのです。

雨上がりの虎竹選別

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今年の冬は雨が降らないとよく会話に出るほど、高知県須崎市にある虎竹の里は雨が少ないと感じます。竹の伐採や運び出しなど、雨が降ると困る仕事をしている身とすれば、雨が降らないのはありがたいのですが、雨は作物を潤し、飲み水にもなる大切なものです。雨は嫌だなという気持ちを持たずに、そのままを受け入れていたいといつも思います。


2月に入ってからは降雨量は多くないですが、雨の降る日も多くなってきました。雨上がりの竹が濡れている状態での選別は竹がすごく綺麗に見え、嫌いではありません。しかし油抜きをした後の色のイメージとは微妙に違っており、注意が必要です。


また濡れていると、竹の質感が同じに見えて本来の竹の状態がわかりづらいという難点もありますし、しらくもと呼ばれる竹表面の傷みのようなものもわかりづらいため、竹が濡れているときには選別をするなとよく言われたものでした。


虎竹の山に入って伐採もしますし、切り子さんが出してくれる山もすべて見ています。それぞれの山から出た虎竹も1本1本見ています。そのあとのカットや油抜き、割ったり剥いだりなどの製造過程にもすべて携わっていますが、1本1本違う虎竹のことがまだまだわかっていないと感じます。


山での生え方や不思議な美しい色の付き方をはじめ、製造過程でのねばさや硬さなどの見極めなど、日本唯一の虎竹を扱う竹屋として、もっともっと深く虎竹を知りたいと思うのです。