籠の修理

2018年4月 5日

竹虎,竹細工,竹かご,修理


最近、籠を直せませんか?というお問い合せが多いような気がします。何十年も大事に使ってこられて、竹の色もいい色になり、場合によってはお母さんの時代から使って来たという物もありました。


以前は近所に竹細工を扱うお店や、竹細工を生業とされている方が多くいて、近くで修理をお願いされていたのかもしれませんし、今はインターネットがあり、調べれば修理のできそうなところを簡単に調べることができるからかもしれません。


全体が傷んで崩れるような籠は修理できませんが、一部が解けたり、穴が開いたりというような籠は修理ができる場合もあります。大事に使ってこられた籠が壊れ、困った末に竹虎を見つけてくれて、連絡をいただけたのですから、できるだけ修理はしたいと思っています。


写真を送って来ていただくことも多いですが、やはり実物を見せていただかないと、修理ができそうなのか、また直せるとしたら修理費がどれくらいかかりそうかなど、はっきりお答えできないことがほとんどです。


今回の籠を持ちこんで来てくれたお客さまは、2時間も車を走らせて、わざわざ持って来てくれました。かなり前の物らしく、いい色になっていましたが、縁を巻いている針金は錆びて切れており、四隅の補強竹は割れ、底の力竹は取れ、手の部分も金具が取れ、交差部分の何かで巻いていたものも取れていました。


しかし籠自体はまだまだしっかりしており、致命的な破損は見当たらなかったので、針金をステンレスに換えての巻き直しや、手部分の籐巻き補強や四隅の補強竹と底の力竹を作って差し込めば、まだまだ充分に使えると思い、修理をさせてもらいました。


修理というのは、その一部分のために一本の竹を割ったり、その籠のために普段使わない材料を準備したりと、思ったより大変材料を使い、手間のかかる作業となります。


しかしいい籠は大切に使えば何年でも使うことのできるものです。こうして修理をして、また使えるようにすることは、何かこの籠に再び命を入れられたような気持ちとなり、なんとも嬉しい修理となりました。












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竹虎スタッフの通勤バック

2017年3月23日

竹虎スタッフの通勤バック


スズ竹市場かごは主に東北地方などの寒冷地で育つスズ竹という、鉛筆ほどの大きさの笹のなかまの竹を使って編まれた、竹虎の商品の中でも人気の高い買い物かごです。腰の強い、粘りのあるスズ竹を使って編まれたこのかごは丈夫で軽く、竹という素材の魅力満載のかごと言えるのではないでしょうか。


それがゆえに、竹虎のスタッフにもファンが多く、通勤用のバックとして、多くのスタッフが愛用しています。お弁当や、水筒などを入れて出社し、帰りはそのまま買い物バックとして活躍しているようです。


底には力竹という補強用の竹を入れてあり、また手には柔らかいビニールホースを使っているため、重い物を入れてもびくともせず、手も痛くありません。野菜などをたくさん買ってもどっしりと安定感があるため、車の助手席に置いても倒れることがなく、本当に使いやすいかごです。


竹虎スタッフの通勤バック


それでも毎日、何年も使っていれば補修が必要な場合もあります。あるスタッフの市場かごの手が傷んでしまったので、修理をしました。といっても手部分のヒモがほつれたくらいで、かご自体は全く傷んでいません。


修理ができたことで喜ぶスタッフの笑顔を見て、喜んでもらえる仕事のありがたさを感じたとともに、改めてこの市場かごの丈夫さを感じた修理となりました。












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籠の角補強

2016年8月 4日

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四角や六角に起こした籠の角は、実用品であれば使用中に籠の角が傷まないように底の部分の角を補強することが多く、またその角補強がされているかいないかによって、その籠の価値は大きく違ってくるように思います。


工芸品などはその籠の装飾の意味も込めて、十字しばりや虫止めなどといった籐かがりをして、装飾と補強を兼ねている場合もあります。また補強という意味の他にその籠の足といった意味もあり、その角補強で籠を安定させるという意味合いもありますし、茶道具などでは床や卓に傷をつけないようにという意味もあるようです。


虎竹買い物かご(だ円)の角の補強にこのような足をつけました。これは割った虎竹を火で炙り、熱を加えてねじりながらUの字に曲げ、差し込んだだけの簡単な角補強になりますが、竹が薄すぎると強度がなく、すぐに割れてしまいますし、厚すぎると強度は出ますが、うまくねじって曲げられません。


また差し込むだけで簡単に見えますが、簡単に差し込めるものは簡単に外れてしまいます。熱の入れようを加減して曲げすぎないようにしておき、少し開き気味のU字を縮めながら差し込んでいきます。そうすることでU字の開こうとする力が働き、かっちりと固定される足となるのです。


縁や縁巻き、手や角の補強など、しまい部分の仕上げの良し悪しによって、出来上がりの籠は大きく違ってくるのです。












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背負いかごに取っ手をつけました。

2016年5月12日

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先日、お客様のご要望で背負いかごに手を付けました。背負いかごは名前の通り、かごに手編みベルトをつけて背負えるように作ってあり、背負うことで両手が空くことから仕事の能率が上がり、また傾斜地や足元の不安定な場所での作業でも、両手を使って安全に進めることができます。


背負うためのベルト以外にも手で持てる取っ手もついてあり、かごを持ちやすいようには作ってありますが、両手持つ必要があり、こうして取っ手をつけることによって、荷物を入れたまま片手で持てるようになりました。


このかごにこうして取っ手がつけられるのも、頑丈な力竹が底から口の部分までしっかりと補強して、縁の部分が抜けないようになっている頑丈な作りだからこそです。


用途によっては荷物を入れる時に取っ手が邪魔になることもあると思いますが、実際つけて持ってみると、ビニールの持ち手がすごく持ちやすく、使い道が増えるように思います。インターネットのおかげでたくさんのお客様と繋がり、いろいろの声をもらえるおかげで、こうして気づかされることはたくさんあるのです。












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虎竹短冊入れ

2015年6月25日

虎竹短冊入れ


短冊とは現在では七夕の行事の一環として、願い事を書く折り紙を細長く切ったものが一般的ですが、これは短歌や俳句を詠む際に使われる分厚く装飾が施された色紙のような短冊を入れる用に作ったものです。


波網代というのは網代を編むヒゴの幅を少しずつ変えることによって編み模様が波のように見える編み方です。炭化竹で編んだ波網代の細いヒゴの部分を虎竹で編んで、鶴が飛んでいるかのように見せようとしたのですが、色のコントラストがはっきりせずにぼやけた感じになってしまいました。


この籠は竹細工を初めて2年目に作った籠で、もう23年も前のことです。中蓋もついていて蓋も含めて3つの籠を編んでいますが、すべて表側の籠に内側向けた籠を重ねて2重にしてあるために、6つの籠を作ったことになります。


竹細工や竹に対する思いや考え方は人それぞれだと思いますし、こういった籠を作っていた時の自分の気持ちや考え方と今の気持ちはまた明確に違います。それが23年間の時間の流れや経験、自分の竹に対する向き合い方や気持ちの変化だと思います。この籠を見るとその頃の気持ちを思い出して、とても懐かしい気持ちになるのです。












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一閑張り行李

2014年3月20日

一閑張り行李


一閑張りとは竹や木で組んだ骨組みに、和紙を何度も張り重ね、その上に柿渋や漆を塗って、色をつけたり防水加工や補強にする伝統技法です。四ツ目に編んだ四角い蓋付きの骨組みに、一閑張り加工を施して、一閑張り行李に仕上げていきます。


一閑張り加工をすることによって、強度はぐっとあがるのですが、幅広で少し厚みのある竹をさして、補強をしています。この竹のことを力竹といい、買い物かごなどの重いものを入れる籠の底部分に入れて、重みから籠を守る役目をしています。


また力竹は強度を上げるほかに、籠の底部分に入れることによって、籠の中央部分をへこませるという役割もあります。底の中央部分が膨らんだ籠はグラグラして安定がよくないので、底をへこませて籠の四隅で支えるようにすると、安定した籠になるのです。


この行李の骨組みにいれる力竹は、どうしても竹編み部分から力竹が浮いてしまいます。それだと和紙を貼った時に余計にその部分が浮いてきたり、破れたりする恐れがあるので、こうしてボンドを付け、針金で固定して、力竹と竹編み部分を接着しています。


ぴったりと竹編みに沿った力竹が、たくさんのものを入れる行李の補強になり、また見た目にも力強さを感じさせるアクセントになっているのです。












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籐かがり

2013年9月12日

籐かがり


竹籠の縁を仕上げるのには、そのまま編みヒゴを折り返して作る方法もありますが、竹で縁を作って編みヒゴを挟み込み、それで仕舞いをすることが多いと思います。またその縁を縁巻きといって竹を薄く剥いだものを巻きつけたり、針金やくぎを使ってみたり、このように籐を使って巻いていく方法もあります。


その巻いた籐を飾って装飾していくのが籐かがりと呼ばれる技法です。この籐かがりは掛け虫巻きと呼ばれる方法で、籐かがりの中では一番好きな巻き方で、一番多く使う技法でもあります。


あらかじめ縦に巻いて、縁をしっかり止めておいてから、その縁に装飾していくのですが、3本進んで3本戻るといった方法で編んでいくために、非常に時間がかかる編み方でもあるのです。


籐自体も自分で幅や厚みを揃え、面を取り、希望の色に染色してから、やっと編み始められるのです。見た目はわかりませんが、縦に巻いてある籐と飾りをいれる籐の幅も微妙に変えていたりします。


籠を作るにあたって一番最後の仕上げでもあり、この籐の巻き方や仕上げによって、この籠の出来が決まる非常に大事な作業です。この最後のなかなか進まない、地味な作業ですが、出来上がりを想像したり、一つひとつ進めていくことによって、すごく気持ちの入る、一番大事な、好きな時間でもあるのです。












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えびら(竹編み平かご)

2013年6月20日

えびら(竹編み平かご)


昔から、天日干し用の竹編み平かごとして広く愛用されてきたのが「えびら」です。野菜を干したりしてもいいですが、梅の収穫時期になってくると、梅干しの土用干し用にたくさんの方にご愛顧いただいている商品です。側面に穴を開けてヒモを通せるようになっているために、吊ってお使いいただけるようにも出来ています。


底編みは孟宗竹の2本飛び網代で編んでいますが、枠は杉で作っています。杉は柔らかくて加工のしやすい木材で、杉ならではの木目がよく出るためにいろんなものに使われています。杉の木の中心部分は赤目がかった部分もよくあり、杉の赤身などと言われ、芯の部分ですので普通の部分より多少強度が増していることもあり、用途によっては赤身が向いていることもあるようです。


しかし、あまり一般的ではなく、見ようによっては木材の汚れと取られてしまって敬遠される方もいらっしゃいました。食べ物を入れるものですので、出来るだけ綺麗な材料を使いたいということもあり、このえびらに使用する杉は近くの製材所さんに頼んで特別に選り分けてもらっています。


それをカンナにかけ、表面を綺麗に加工したのちに、底編みの竹を挟み込んで組んでいくのですが、出来上がった後もこうして木材の角をペーパーで削っています。それを気づいて使ってくれているお客様がどれだけいるかわかりませんが、こうした目に見えないちょっとした一手間が持った時の柔らかさに繋がり、また商品自体の価値を上げるものだと思っています。












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