虎竹箸置き

2019年2月28日

竹虎,須崎市,安和,虎竹,箸置き


店舗にご来店いただいたお客様から、以前にどこかの職人さんに作ってもらっていて、店舗に一つだけ残っていた箸置きが作れないかというご要望をいただきました。


最近ではインターネットでのお問合せが多くなってきましたが、こうして実際にお客様と顔を見ながら話をしていろんなご要望やご意見を聞けるのは新しい発見やこちらの課題も見え、楽しくもあり、勉強になることも多いものです。


どんなものでも初めて作るときはそうなのですが、簡単そうに見えるこの箸置きも実際に作るとなると、曲げ部分の厚さをどれくらいにすればいいかをいろいろ試行錯誤をします。曲げる部分が厚いとヒゴが折れてたり、小さくまとまりませんし、薄いと小さく曲げれますが、ほどけたり形が決まりません。


曲げる部分の厚さは1.5ミリにしていますが、そのまま曲げると折れるので3枚に剥いで曲げています。シンプルですが厚すぎず薄すぎず、微妙な竹ならではの柔軟性と張りを生かした箸置きです。そして虎竹ならではの自然の模様だからこそ、1個1個違った雰囲気の箸置きに出来上がるのです。












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イメージ共有の難しさ

2018年11月15日

別注,竹細工


竹虎の販売している商品の他に、こんな物ができませんか?といろんな形や大きさの竹製品のお問合せをいただきます。それは大変ありがたいことで、竹虎ならできるかもしれないとお客様に思っていただいているからこそ、お問合せをいただけると思っています。


インターネットが普及して、誰でもこんな高知の田舎の竹屋を知っていただける機会も増えたおかげでもありますが、反面近くにあった竹屋さんや職人さんが少なくなり、相談できるところがなくなってしまったこともあるのではないかと寂しい気がします。


日本の竹文化や長く育まれた伝統の技を守り、継承させていく事を使命としている竹虎として、できるだけその期待に応えていきたいと思います。ただ、写真や図面などでは伝わらないイメージや、柔らかさや硬さ、使用状況による使いやすさや耐久性など、細かい部分でのお客様とのイメージのズレがどうしても出てしまいがちです。


また初めて作る商品には試作や試行錯誤もあり、どうしても製作には手間がかかるため割高になり、お値段の部分でもお客様の思いとは離れた物になってしまうことも多いため、製作を簡単に受けることができず、時にはお断りをさせてもらったり、製作できてもどうしても慎重にならざるを得ないのです。


今回は照明に組み込む虎竹の六つ目編みを製作させてもらいました。六角形の形の照明で、六つある20cm四方の枠にこの六つ目編みと和紙をはめ込んだ照明を製作されるようです。


イメージ作りのために残っていた4mm幅のヒゴで編んでみました。お客様のイメージとは少し違うようでしたので、ヒゴ幅を1mm落として3mm幅のヒゴで編みました。ほんの1mmの違いですが、出来上がりイメージは全く違います。


出来ることと出来ないことがありますが、お客様の思いをよく聞き、理解し、お客様と製作側のイメージの溝を少しでも埋めながら、別注商品は作らせていただいているのです。












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別注竹輪

2018年11月 1日

別注,竹輪,竹細工,職人


別注の焼板木戸を製作しました。ヒジツボで固定すると風情のある取り付けになるのですが、少し大きめの焼板木戸は重量もあることから、取り付けは丁番金具をお勧めしています。丁番で固定するには固定する柱が角柱でなければ固定しづらいですが、ヒジツボでは重さで釘が抜けてきて、次第に木戸が垂れてくるためです。


もう一方の開け閉めする方には簡易の鍵にもなる取っ手がついているものもありますが、こちらも金具で固定する方がしっかり固定できることから、金具で止められる方が多いようです。


しかし今回のお客様は竹輪での固定を希望されており、また止めるほうの柱が大きいこともあり、別誂えで竹輪を製作しました。直径22cmほどの竹輪ですが5回巻きつけて作るため、製作には余分も入れて4mほどの長さの竹が必要になってきます。


5mmほどの幅のヒゴ1本あればいいのですが、そのヒゴを作るにも1本の竹を割らなければいけません。また竹輪の大きさによってヒゴ幅や厚みを変えなければ綺麗な竹輪にならず、編んでみて綺麗にいかない場合、また幅や厚みを変えて製作します。


また竹輪は竹の張りを利用してがっちりと固定された竹輪になります。薄いヒゴにすれば編みやすく失敗もありませんが、張りの無い柔らかく解けやすい竹輪となります。適度に張りを持たせながら編める幅と厚みがあり、またそれに耐えうる材料の竹の選別も必要です。


このように竹輪一つとっても別注の商品は作ってみないとわからないことが多く、そこには自然素材を使って手作りで作るがゆえの難しさがあります。たった1本のヒゴから作る竹輪一つですが、製作には1本の竹を必要とし、そこには職人の経験と技術が詰まっているのです。












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虎竹花籠作り体験

2018年5月18日

虎竹花籠作り体験


最近の中学校の修学旅行は以前の観光地を巡る旅行というよりも、体験型の修学旅行を取り入れているところが多いようです。虎竹の里のある高知県須崎市では、観光協会が中心となり、須崎での自然・文化・人々との交流を楽しむ体験型旅行を提案し、県外の中学校の修学旅行生を受け入れて、いろいろな体験をしてもらっています。


カツオの藁焼きたたき作り体験やドラゴンカヌー体験、り体験などのほかに、ここ須崎市安和にしかない日本唯一の虎斑竹での花籠作り体験もそのプログラムに入っています。


たくさんある体験の中から希望をだしてくれた中学生に、ここにしかない竹での花籠作りという経験と、最初は作れそうにないと感じる花籠を実際に自分で作ってもらい、修学旅行の記念として持って帰ってもらうという体験プログラムです。


時間をきっちり決められている修学旅行の日程の中で、花籠作り体験に充てられる時間は2時間ほどです。2時間という短い時間の中で12~15人ほどの生徒全員に花籠を完成させてもらうというのは、結構難しいことで、いつもギリギリまでかかってしまいます。


生徒さんの中でも、器用で理解の早い生徒さんもいれば、不器用でなかなか編み方を理解できない生徒さんもいます。そういう場合はどうしても遅い生徒さんに合わさなければいけないために、そういう生徒さんが多い時には、どうしてもマンツーマンで教えたりするために時間がかかってしまうのです。


でもそこは同じ学校の同級生ということもあり、分かった人が分かっていない人に教え、協力しながら楽しく作ってもらうようにしています。


簡単でもっと早くできる籠もありますし、そちらのほうが教えるのも楽なのですが、簡単にできる籠を作るよりも、できそうにないと思うような籠を苦労して作って完成させてもらうほうが、喜びも大きいし、意味のあることだと思っています。


今回の花籠作り体験は若い職人にメインで教えてもらう予定です。生徒さんに教えながらも、こちらもたくさん教えられることがあるだろうと、楽しみにしている花籠作り体験です。












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梅雨が明けました

2017年7月20日

青竹踏み 手入れ


梅雨が明けました。梅雨の時期は、竹を扱う者として、いろんなことに気を使う時期です。一番気をつけていることはカビが生えないように管理することです。竹は自然素材ということもありますが、吸湿性が高いので、ジメジメと湿度の高い時期が続くときには、カビが生えないように梅雨の晴れ間に干したり、箱の中に蒸し込んだりしないように気をつけています。


塗装をかければそういう心配もいらないのですが、そこはやはり竹そのものの素材のよさを直に触れてもらいたいですし、竹が持つ柔らかさや暖かさなどのなんともいえない感触は、塗装をかけてしまうと失われることも多くあるものです。


このずらりと干してある青竹踏みも、プラスチック製もあるようなのですが、実際に踏んでみると足あたりが全く違うとの声をお客様からいただくことも多く、自然素材ならではの優しさや温もりが伝わることの嬉しさを感じています。


普段から竹に囲まれている自分たちの気づかない竹のよさ、魅力をお客様から教えられることは本当に多いです。また逆に、自分たちだからこそ気づいている竹の良さ、魅力をもっともっと伝えていき、竹のある暮らしをご提案できればと思うのです。












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巻き竹

2016年1月21日

巻き竹


庭に間仕切りや目隠しととして置く虎竹玉袖垣ような袖垣の骨組みは直径が大きく、強度のある孟宗竹で組んでいます。曲がりの部分は熱を入れて曲げているのではなく、内側に細かく数か所に三角の切込みをいれて切り取り、曲げています。そして柱に穴を開け、切り込みを入れた横竹を差し込んで、竹釘で固定して骨組みを作ります。


そうして組んだ骨組みに格子用の竹で格子を組み、交差した部分を2日ほど水に浸けて柔らかくした四万十カズラで結んでいきます。四万十カズラも太さがいろいろあるため、太くて結びにくいカズラは手で半分に裂いて細くして結んでいます。


格子を組んだら、骨組みとして組んだ孟宗竹に巻竹と呼ばれる細く割った虎竹を巻きつけていきます。青い孟宗竹の骨組みに油抜きをした綺麗な虎竹を巻きつけることで、装飾の意味合いと同時に強度も強くなり、長持ちに繋がっています。


巻竹は丸い竹を幅2cmほどに荒割りしますが、竹は縦の繊維に沿って割れるため、真っ直ぐには割れず、波打ってしまうことがよくあります。その際に隣同士が綺麗にくっつように、順番に番号をふって割っておき、順番通りに並べて貼っていくのです。


山から取ってきた竹をカットし、油抜きをして、荒割りした後はこのような鉤で裏の節を竹の裏のアールに沿って削りだします。そして最後には貼り付ける物によって枚数を変えながら手割りをしていきます。袖垣の柱を巻く巻竹一つをとっても、たくさんの工程や工夫があり、その作業があってこそ、綺麗に出来上がっているのです。












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ものつくり研修会

2015年8月 6日

ものつくり研修会<br />


先日、トヨタ自動車(株)の社内団体であるEX会という団体にお招きを頂き、ものつくりについての講演と花かご作り体験、竹を割ったり剥いだりの体験をしてもらう研修会に参加させていただきました。


竹細工は場合によっては竹を切るところから始まり、油抜きをし、竹を割り、剥ぎ、それで籠を編み、物によっては塗装もすべて自分でやって、一つのものを一人で完結させることが多い仕事です。


しかし、自動車を作るという現場では、組み立てや板金や塗装など、各パーツでの仕事しかなく、ものを作っている感覚や喜びが薄れがちで、またお客様の顔も見えないために、気づけないことや、忘れがちなこともあるようで、それをもう一度再確認するための勉強会のようでした。


各製造部署のチームリーダー的な人たちが集まり、中には世界技能オリンピックの金メダリストになった人もいるような、その道のエキスパートの方々を前に何を話してよいかわかりませんでしたが、竹細工の現状や技術的なこと、自分なりのものつくりの考え方や、課題などを話させていただきました。


一番驚かれていたのは、竹細工で使う刃物が切れたらいけないということでした。ほとんどの刃物は一旦綺麗に研いでおいてから、刃先を潰すのですが、そんな竹細工では当たり前のことが大変珍しかったようです。


しかし、自分の使う道具を自分の使いやすいように自分なりに工夫、加工しながら使うのはどこのものつくりの現場でも同じようです。機械がやってくれていることの多いようなイメージの自動車を作る現場でも、その道のプロがいて、技術者の技能やほんのちょっとしたことで、自分たちにはわからない差ができ、またそれをなくし、もっと上を目指す職人さんがたくさんいることがわかりました。


オートメーション化され、流れ作業の中で組み立てられているかのような自動車の製造も、人によって作られ、たくさんの技術者の技術が結集して作り上げられていることを、今回の研修会に参加して気づくことができました。


またその技術の向上や若い人への継承、人に教えることや伝えることの難しさはどこでも同じだと実感しました。ものを作るということの本当の難しさはやってみないとわかりません。私とはレベルが違いすぎる人たちですが、ものつくりの難しさや矛盾や葛藤など、共感し合えることが多く、そんなレベルでの話ができる仲間のいることを大変うらやましく思いました。


職種は全く違いますが、世界最高峰レベルでのものつくりを実際されている方々との時間は大変貴重な、また心地の良い時間となりました。












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竹馬

2015年7月 9日

竹馬


竹馬と聞くと竹の竿に横木をつけ、それに乗って遊ぶ遊具を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ここで言う竹馬は、江戸時代に竹を棒が通せるように曲げたものを組み立て、それを天秤のように前後で担いで物を運ぶための竹馬です。


これは参勤交代の際に、お弁当代わりのおにぎりを運ぶために使われたそうです。これに底板を付けて、布をかぶせて使用していたそうで、大名行列の後方にこの竹馬を担いだ人が道具を持った人達と一緒に付きしたがっていたそうです。


これはある地域のお祭りで大名行列をやるところがあるらしく、その保存会からの依頼で製作したものです。最初はそう難しく考えていなかったのですが、棒を通すために竹を薄くして熱を入れて曲げる部分でつまづいてしまいました。


竹を曲げるためには熱を入れて曲げるのですが、厚みがありすぎると割れてしまいます。ある程度薄くする必要があるのですが、削った厚みが不均等だと、薄い部分が負けてしまい、そこだけが大きく曲がってしまって綺麗な曲がりにならないのです。


結局、出来るだけ削らずにうまく熱をいれながら、竹の特性を生かして大きく曲げることにしたら、なんとか綺麗に曲がってくれたのでどうにか作ることができました。やはり初めて作るものはやってみないとわからないことがあるなと痛感しました。


しかし出来上がったものをお届けした保存会の方には、よくできていますねと合格点をいただき、ホッとしたところです。今回こうしてご注文を頂いたおかげで、こういう竹馬があることを知れましたし、こうして竹が昔から人々の暮らしの中にあったことや、それを今こうして改めて竹虎が形に出来たことが嬉しかった製作でした。












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磨き包丁

2015年4月30日

磨き包丁


竹には表皮部分に固いガラス質の皮があり、それが竹独特の艶となったり、虎斑竹や黒竹のように、その皮部分に色や模様がついている竹では、その表皮部分がその竹ならではの色合いを出しています。


竹細工での「磨く」ということは、その表皮部分を磨き包丁と呼ばれる湾曲した刃物で薄くそぎ落としていくことを言います。青竹や白竹では表皮の傷を削りとったり、乾燥を早めたり、経年変化が早くなることなどから、磨き加工をすることがあります。


また染色をする場合でも、表皮のつるつるした部分には染料がつきにくく、その表皮を剥いでおくと、その内側の繊維に染料が染みこみやすくなるため、色が付きやすくなるのです。


磨く竹は1~2日ほど水に浸けておき、表皮を柔らかくしておきます。そして節の出っ張った部分を竹割り包丁で削り取る節くりと呼ばれる作業で節の出っ張りを削っておきます。


竹をしっかりと固定するか、足などでしっかりと動かないようにはさんで磨き包丁で表皮部分を長く削っていくのですが、包丁を強く当てると傷になったり、節の部分で包丁が跳ねて、傷になったりすると、ヒゴにした時に折れやすくなるので、注意しながらの作業です。


なんでもそうですが、こういった最初の作業が、出来上がりの良し悪しを大きく左右するものです。この磨き包丁から籠作りは始まっているのです。












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籐かがり

2015年3月19日

籐かがり


背負いかごの背負いヒモを通すループが切れてしまったとお客様から修理の依頼がありました。このループは籐で出来ているため、長年の使用による擦れなどで、どうしても切れてしまうことがあります。


この籐の巻き方は虫止め、虫かがりと呼ばれる籐巻きの技法の変形ではないでしょうか。何回か素巻きをしておいて、その素巻きの上にくるくる籐を巻きつけるという簡単な技法ではありますが、なかなか決まった巻き方ができるために、籠の手の取り付けや、脚の取りつけの際によく使われています。


強度だけを考えれば化学繊維でできたヒモで作ればいいのですが、やはり竹の籠にはこうした自然素材のものが似合うのです。












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