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30年来、当社の内職を続けてくださった時恵ばあさん。訪ねていくと、いつも日当たりの良い縁側で美味しいお茶とお菓子を出してくれて竹の色んな話を聞かせてくれました。あのシワだらけの手は迷ってばかりの自分に道を示してくれて、力を与えてくれた。今こうしていられるのは、あの手のお陰だと思う事があります。竹の大先輩であり、先生でもあったのです。 |



全国でもここ須崎市安和でしか生育しない日本唯一の土佐虎斑竹(とさとらふだけ)。初代宇三郎が大阪で創業してから早いもので百十数年という月日が流れました、老舗竹屋竹虎ではこの虎斑竹と一緒に、皆様のもとへ竹のある暮らしをお届けし続けています。様々な科学技術が進んだ現在でも、この安和の地に成育する竹だけに、どうして美しい虎模様が浮き出るかは解明されていないまま。陽射しの差し込む美しい竹林で自分と会話していても、その秘密だけは穏やかにニコニコ笑って内緒にしている虎竹たち。けれどひょっとすると、虎竹をずっと愛して来た人たちの心に響きあって、あの鮮やかな虎模様を描いているんじゃないかと思うときがあるのです。だって虎竹たちは生きているのですから。僕たちと同じように心があるのですから。誰かのお役に立ちたいと願い、ずっとずっと昔から人々の生活を豊かにしてくれ続けた虎竹たちを、竹虎はずっと守り続けます。 |



こぼれる汗、うなる機械、舞い散る粉塵の中で脇目もふらず、一対一で竹に向き合ってくれる竹職人。竹を見つめる真剣なまなざしと指先に、かけるべき言葉もかけれず、じっと見とれてしまったことも少なくありません。むしろ言葉なくしても竹文化を守りたいという竹職人の思いは、彼らの技を見るだけでひしひしと伝わってきます。そして深い深いしわが刻まれたその手を見るたびに、自分の心に深く深く竹職人の姿が刻まれていくのです。 |




「笑」という字には「竹」と「人」が入っています。だから、竹は人を笑顔できる、笑顔にしたい、ずっと変わらない竹虎の願いです。竹籠や竹ザルなど始め、生活のあらゆるシーンでご愛用いただける竹細工ひとつひとつにたくさんの笑顔を返してくれるお客様こそ竹虎の大切な宝のひとつです。高知県の片田舎の小さな竹屋へ届く皆様からの嬉しいお声、優しいお声に、どれほど力を頂いている分かりません。 |



竹虎の宝を思いながら見つめる山の向こうに夕日が沈んでいきます。パチパチ、薪の燃える音に目をあげると煙のたちのぼる空も茜色。黄金色の稲穂の向こうには、ゆったりと煙りがたなびき出しています。昔から変わらない優しい風景に、思わず蘇るのは小さい頃の記憶。泥んこに汚れたズボンで、ささやかな竹の門をくぐり抜け、ただいまと駆け込む自宅ではいつも母が薪をくべながらお風呂の準備をしていたものです。大好きな祖父と一緒に、その日の山や川の探検物語で盛り上がりながら入るお風呂は格別やった...。さて、帰ろう、少し懐かしい香りのする竹酢液のお風呂が待っています。 |

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2018年4月23日 雲の上、別天地に灯る竹照明
高知県に梼原町という少し面白い町があるのです。平家の落人伝説の残る町は須崎から距離にしたら43.5キロと特別に遠い所ではありません 2018年4月21日 続・虎竹コーヒードリッパー
一杯取りの小さいな物がイメージです、素材は蓬莱竹を使って網代編みされた塩取り籠タイプを試作してもらいます。何個か試作している時に、 2018年4月20日 虎竹コーヒードリッパー
昔から使われていた籠の中で塩取り籠という、あまり一般的には聞きなれない籠があります。これは円錐形をした網代編みの竹籠で、使用時に 2018年4月19日 京の絶品、カツサンド
「ちょっと面白いカツサンド出します」言うて京都・木屋町にある、もち料理 きた村のご主人さんが出してくれたのがコレだったのです。最 2018年4月18日 腰に小さな魚籠ひとつ
職人が、あめご釣り用に大事にしていた魚籠は、かなり色合いも良くなっていますが同じような形でありながら数段小さく編んだ魚籠があるの |

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