最後の山出し

山出し


虎竹は切り子さんと呼ばれる虎竹を伐採する専門の職人が、山に入って伐採をしてくれています。虎竹の山から、運搬機を使って細い山道を虎竹を積んでトラックの入れる道まで下してきます。下してきた竹はこのように道の脇にトラック一台分になるまで積み上げて置いているのですが、この山に出た竹をトラックで積みにいくことを竹虎では山出しと呼んでいます。


伐採時期である秋から冬にかけての時期は、この山出しという作業が頻繁に行われています。3人一組の作業で、2人が下から竹をトラックに積み、1人がトラック上からその竹を整理したり、引っ張り上げたりしながらの作業となります。


そうしてトラックいっぱいに積み込んだ竹を、土場と呼ばれる虎竹の選別場に下し、またその竹を土場いっぱいに広げて選別作業をするのです。切り子さんが山で束にした竹を、また解いて、そして大きさや色で選別したものをまた束にし直してから、トラックに積み込んで工場に持ってきて、規格や用途に合わせて切断していくのです。


竹虎工場内に立ててある虎竹も、切り子さんが山に入るために草の下刈りをすることから始まって、たくさんの手間をかけてやっと工場に入って来るのです。


山出しが終わると、次の伐採時期までは虎竹の入荷はありません。外でやる作業が減り、これからは工場内に取り込んだ虎竹の油抜きや矯正作業、いろいろな商品作り工場内で本格的にやっていく時期になっていくのです。