虎竹パテーション

竹虎,須崎市,安和,虎竹,職人


数年前に施工させていただいたランの展示場の虎竹パテーションを延長するご依頼をいただきました。そこは温室のような作りで、陽がふんだんに入るガラス張りの展示場で、以前は立て簾を立てて、陽が入りすぎの時などは日光の調整をされているようでした。


日本唯一の虎竹を大変気に入ってくださっている社長さんで、他の展示場や併設の喫茶店、そしてご自宅にまで虎竹をたくさん使っていただいています。前回その日よけの立て簾をなんとかしたいとのご相談をいただき、いろいろとご提案をさせていただいた中で低い虎竹パテーションとブラインドの併用と決まり、施工をさせていただいておりました。


大きな展示場ですので全面の施工はせず、入口の両脇付近だけの施工でしたが、今回はその奥に同じ虎竹パテーションを延長施工しました。事前打ち合わせと採寸はしっかりとやりましたが、施工箇所にパイプがあり、それを微妙にかわしながらの施工の為、おおまかに作っておいて、あとは現場で合わせながらの施工です。


パイプに当たる部分は枠組みを作り変えるつもりでいましたが、格子をカットするだけで取り付けできたので、無事施工ができました。格子を組んだだけのシンプルなパテーションですが、格子の幅や間隔、飾り竹の太さなどで印象は違ってきます。格子を縛るのを黒い棕櫚縄から四万十カズラに変えただけでも大きく見た目は違います。


綺麗に並んだ格子の間隔や、横から見ると一直線に並んだカズラの結び目の美しさはシンプルな格子垣ならではのものです。虎竹はやっぱりシンプルな使い方が一番きれいだと感じた施工となりました。