竹用キリ

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を割ったり、剥いだりする機械は、竹専用に特別に作られた機械があります。竹を割る機械は菊割りという丸い輪の中に数枚の刃の付いた金具を取り付けた装置で、竹をその刃の枚数で割っていく機械です。竹を剥ぐ機械は横に取り付けた刃を上下に調整しながら、竹を剥いでいく機械です。これには同時に幅を取ったり、面を取ったりできる機械もあります。


しかし、竹を切るノコギリの機械や竹に穴を開けるドリルの機械などは、一般の木工用に使われるノコギリやドリルを使用しています。丸ノコギリの刃は竹を切るために、あまり毛羽立たないように、刃の細いチップソーなどを使うことが多いです。


5mmや3mmの小さな穴を開ける場合は一般に売られているキリ先をドリルに取り付けて使用していますが、9mm以上の穴を開ける場合にはショートビットという中心の先に小さなキリがついている大きめのキリを使用します。


木材用にはこの中心の先がドリルのようになっていて、木材にもみこみながら、周りの大きな刃で穴を開けていきますが、それでは竹が割れてしまいます。そのため竹用には、このように先が刃になっていて、切りながらもみこんでいくショートビットが必要になってくるのです。


竹は木材に比べて固く、粘りがあり、割れやすく、中が空洞になっています。それがゆえに、割りはぎしやすく、いろんな編組物に使うことができ、切るだけで器になったりします。


よく木材と比較されるのですが、その特性は大きく違っています。竹は竹用の、竹の特性にあった道具を上手に使っていくことも、とても大事なことなのです。