灰吹

灰吹 灰筒 茶道 お茶 抹茶


灰吹は灰筒ともいい、煙管の灰を落とし入れるための竹の筒で、一服後に煙管の先を下に向けて、灰吹の縁にコツンと当てて吸い殻を落とす、いわば灰皿のような道具です。紙巻きタバコの普及で、今は煙管でタバコを吸う人をほとんど見なくなりましたが、時代劇などで、そのような場面を見た方も多いのではないでしょうか。


今の時代では考えられませんが、江戸時代には「客あればお茶より先に煙草盆」と言われるくらいに、お客さんをもてなす道具であった煙草盆の中に煙草に火をつける火入れや、煙草入れ、そして灰皿代わりの灰吹がセットされていたようです。


茶道では三か所にこの煙草盆が置かれるそうで、灰吹は茶席では通常竹が用いられ、直径一寸五六分(約45mm)の青竹を高さ四寸(約120mm)から四寸五分(約150mm)に切ったものが使われるようです。


青竹の灰吹をお探しのお客さまからのご依頼でしたが、正式ではないのでしょうが、虎竹の里ならではの虎斑竹で灰吹を製作させていただきました。直径と高さは規格通りにしっかり選別し、真っ直ぐ立つように底面をきっちり揃え、面取りをしてケバ立ちをおさえました。


この灰吹もそうですが、竹トラッカーや虎竹バックニューヨーカーなど、虎竹の里からは日本唯一の虎斑竹で作られた製品とともに、自慢の虎斑竹が世界中に旅立っているのです。