台風一過の虎竹の山

台風,高知,竹林,虎竹の里


超大型の台風21号が過ぎ去りました。高知県内でも道路の冠水や、強風による住宅の屋根やビニールハウスの破損など、たくさんの被害があったようです。すぐ前が海という立地の竹虎本社工場も以前の台風では屋根が飛ばされたり、雨が吹きこんだりと何度も被害に遭いましたが、今回の台風では大きな被害もなく安心しました。


とはいえ、台風当日が衆議院選挙投票日ということもあり、テレビが開票のニュースばかりで各地の被害が分かりにくかったのですが、県内はもとより、全国各地で大きな被害が出ているようです。改めて自然の怖さを感じた台風となりました。


台風が過ぎ去った後、被害がないかと自宅やそれぞれの会社を見回ることだと思います。農業をされている方は、畑やビニールハウスや農作物の被害がないかと見回ることだと思います。自分は竹屋ですので、当然竹林を見て回ります。


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ほんの1週間前に2日かけて重機を入れての山の道の整備をしたばかりでしたので心配していましたが、道はこのように綺麗なままです。しかしあちらこちらで竹が倒されています。根を大きく張り、また竹はしなやかでなかなか折れたりしないのですが、これを見ると山はなかなか強い風が吹いたのだと感じます。


実はこの山には崩れそうな山肌など心配をしていた場所が2か所ほどありました。しかし雨が少なかったこともあり、崩れることもなく、土砂災害的な大きな被害はなかったように思います。


これからが竹を伐るシーズンです。竹を伐る前にまず、倒れた竹や雑木などの整理をすることから始めます。今週末も台風が接近する恐れがあります。どうかそれますように、また他の地域にも何も被害がないようにと願うしかありません。

竹虎インターンシップ2017

インターンシップ 就活 職場体験


今年の夏もインターンシップ生が竹虎に来てくれました。竹虎では毎年お盆休み明けの時期がインターンシップの時期になっています。例年7~8人ほどの学生さん達が来てくれることが多いのですが、今年は2人の学生さんが来てくれました。


インターンシップ期間、2週間のうち、前半の1週間は本社工場や配送現場での現場作業を体験してもらい、後半の1週間で、その現場での体験を生かしてインターンシップのページ作成をしてもらうというプログラムで進めています。


竹林を見てもらい、竹の枝を綺麗に払う目打ちという作業をし、そして油抜きというガスバーナーで竹をあぶって綺麗にしていく作業と続きます。真夏の暑い工場内での作業に学生さんたちは悪戦苦闘しながらも頑張ってくれました。


インターンシップ 就活 職場体験


本社工場での体験後半には虎竹花かご作りにも挑戦しました。山から伐採した竹を、カットし、目打ちし、油抜きして、さらにその竹を割って、剥いでヒゴを作り、やっと編み始められる花かご作り。一連の作業を実際に体験したことで、また感じることや気づいたこともあるのではないかと思っています。


後半の1週間のページ作りで、本社工場での1週間で何を考え、感じ、気づいたのかがわかります。インターンシップ生の作文ではない、想いの伝わるページを楽しみに待っているのです。

虎竹の里の花火大会

虎竹の里 夏祭り 地域


今年も虎竹の里の花火大会が行われました。花火大会と言っても、市販の打ち上げ花火を足場板に並べて置き、次々に火をつけて打ち上げていくような、本当に手作りの花火大会です。花火大会というより、夏祭りと呼んだ方がいいのかもしれません。


虎竹の里にある青壮年会という30人ほどのメンバーのいる団体の主催で、寄付も頂きながら、なんとか毎年続けている夏祭りです。人口700人あまりの小さな地区の小さな夏祭りですので、当然出店など来るわけもなく、いろいろな出店もほとんど青壮年会メンバーの手作りです。


虎竹の里 夏祭り 地域 青壮年会


焼き鳥、焼きそば、お好み焼き、豚串にかき氷やビールなどを販売します。それにくじ引きや、今年から手作りしたピンボールゲームなど、子どもたちに喜んでもらえるような夏祭りを目指しています。釘の打つ位置に四苦八苦したピンボールゲームも人だかりができ、楽しんでもらえたようで一安心でした。


小学生以下の子どもたちにはお楽しみ抽選会のカードを渡します。今年も一等は自転車ですが、そのほかにもおもちゃなど、たくさんの商品を用意したおかげで、この祭りの一番の盛り上がりはやっぱり、このお楽しみ抽選会でした。


子どもだけでなく、多くの大人も来てくれて、お盆期間中の開催とあって、今年も多くの帰省された人も来てくれました。あちこちで人の輪ができ、このお祭りが里帰りしてきた人の再会の場になれていることがとてもうれしく感じます。


この地域の人たちは、この地域と人が好きでここに住み、そして帰って来ます。小さな地域の小さな夏祭りですが、自分たちには一番の夏祭りとなっているのです。

秋の準備

山 整備 秋


梅雨が明けても、まだ梅雨のようなムシムシする虎竹の里ですが、そろそろ秋から冬にかけての虎竹の伐採時期に向けて、準備をしないといけない時期となりました。


竹は秋から冬にかけての伐採ですが、それまでに竹林の下草を刈ったり、またその山まで行く道の整備をしておかなければいけないのです。今年は2年に1度の焼坂の道を重機で整備をする年です。重機を借りたり、重機に乗ってくれるオペレーターの手配や日程の調整もそろそろ始めなければいけません。


最近のゲリラ豪雨などで焼坂の山に上がる道も、ところどころ山肌が緩くなり、石や土が落ちて来て、道幅も狭くなってきています。山道自体も山に降った雨が道の上を流れていくので、削れて傷んでいるところが多くあります。


梅雨前にはその道を流れる水を切るために、ところどこ溝を切って谷に水が落ちるようにはしてありますが、どうしても多く雨が降った時などには道を流れる水で山道が削れてしまうのです。


それを直すために重機を入れるのですが、その前に焼坂の山のてっぺんまで続く約5キロほどの山道の草刈りや道に倒れた竹や木の整理を行います。夏真っ盛りですが、気持ちはもう秋の伐採に向いているのです。

新入社員が入ってくれました。

朝礼 挨拶 職人 竹虎


新しい年度に入り、竹虎本社に新入社員が入ってくれました。この春に高校を卒業したばかりのフレッシュな新入社員です。新入社員はもちろんのこと、新しい人が入ると職場の空気が変わるので、それをいかにプラスの方向に変え、いい雰囲気でみんなが気持ちよく仕事できるようにと、当たり前ですがいつも考えています。


初めて覚えてもらう仕事は一番大事な朝礼です。朝礼の中に竹虎のすべてが入っていると言っても過言ではありません。すべてがお客様に喜んでもらうにはどうすればいいか、そのためになにができるか、竹虎はどこに向かっているのか、そして自分たちはそのために何をするのか、ということを毎日の朝礼の中で確認し合い、学び合い、そしてその練習の場にもなるのが自分の考える朝礼です。


今回、新入社員が来てくれたことを機に、どうしてもマンネリになりがちな朝礼をもっともっと意味のある朝礼にしていこうと、あいさつに磨きをかけることにしました。


磨きをかけるとは意識的に心を込めるということです。毎朝のあいさつの練習もただの朝礼の中の習慣のようになってきています。それをどこまで心を込めてやっていけるかによって、感謝の念も強くなり、あいさつも本物になり、意識も上がり、そのあとの連絡事項やいろんなお客様対応についても本気で考え、取り組んでいけると思うからです。


いろいろな課題やいたらない部分もたくさんありますが、今できることをきっちりやっていくことで少しずつ何かが変わり、それがお客様にも必ず伝わると信じています。


それは工場の職人も同じことです。大きな声を出したり、きっちり動きを合わせることなど、本気でやろうと思えば今すぐできることをしっかりやっていく意識を持ち、確実にやっていかないと次の進歩はありません。


新入社員がどう成長できるか、そして自分も含め、今までいた社員がどれだけ当たり前のことに磨きをかけていけるか。工場の職人たちがどのように変われるのか。新しい年度を迎え、新しく仲間に入ってくれた社員に負けないように、一緒に成長したいと思うのです。

山にある道

山にある道


虎竹の里の山といっても、いくつもの自分など名前もしらない山が連なり、またその山の中にも谷があり、小さな川があり、またその山は一般の土地と同じようにたくさんの人の所有に分かれています。虎竹の生えている場所もその山の杉や桧の林の中に、あちこちに分かれて点在しています。


そのあちこちに点在している虎竹の山を呼ぶ場合は、どこそこの、誰だれさんの山、どこそこの2段目、どこそこの奥の端、などと呼んでいます。またその虎竹の山でも、「今年は南斜面を切る」、「去年は下を切ったので、今年は上を切る」などと、虎竹を伐ってくれている切り子さんとはいつも話をしています。


虎竹の色つきの良し悪しは日当たりにも大きく影響されていて、その山がどちらの方向を向いているのか、日当たりはどうなのか、どんな竹が生えていて、どんな感じの色つき具合なのか、など、実際に見ておかなければ話が分からず、以前は相談もしてもらえませんでした。


自分は役目柄、虎竹の里から伐り出された虎竹を一本一本すべて選別するために全部の竹を見ています。山を見ずに出てきた虎竹だけを見て、いろいろ言うわけにもいけないために、出来る限り山に入って、山に生えている状態を見るようにしています。


それでも虎竹の出ていない山に行くことはそうそうなく、まだ入ったことのない山もまだまだたくさんあります。しばらく竹も出ていない、初めて行く山に上がっていくと、尾根にはこんな立派な山道があることに驚くことがあります。


今のようにトンネルもない時代に山道を上がったり下りたりしながら隣町に行くのは遠いけど、尾根伝いにいくと近い、と切り子さんに聞いたことがあります。確かに尾根伝いに歩くとすぐ隣町が下に望めます。


山の中でこんな立派な道になるまで、どれだけの人がここを通っただろう、この道を歩いていた人はどんな人たちだろう、と長い年月と先人たちに想いを馳せずにはいられません。

スタッフのお土産

スタッフのお土産


事務所の机の上に、たまにこうしてお菓子がおいてあることがあります。休日の後や前日休みだった社員がどこかに出かけ、お土産といって、他のスタッフや工場の職人たちに買って来てくれて、それを配ってくれたものです。


お土産の他にも休憩時のおやつにと、チョコレートやクッキーなどのお菓子をそっと机の上におすそ分けしてくれて置いてくれる時もあります。実はあんまり甘いものを食べたり、間食をするほうではないので、すぐには食べずに机の上にしばらく置いてあることも多いのですが、ふとした時に食べたくなって頂いています。


行き先は今回のように大阪のユニバーサルスタジオであったり、どこかのイベントであったり様々ですが、そのお土産に行かれた場所が垣間見れ、楽しい休日を過ごしたんだろうなと嬉しくなるお土産です。


どこかに出かければお土産を買ってきてくれて、みんなに配り合うというのが、当たり前のようになってきました。買って来なくてはというようになってはいけませんが、社員さん同士が仲良く、コミュニケーションを取りながらやってくれているのを見るのは本当に嬉しく、ありがたいことだといつも思います。


お客様に喜んでいただくには、まずスタッフが楽しくやれることが大事だと思っています。そんな現場にしたいなといつも思います。それをみんなでやってくれているので、自分としてはどれだけ助けられているかわかりません。そういう意味でも本当にありがたい、嬉しいお土産でもあるのです。

ローソン須崎安和店

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竹虎本社前にあるローソン須崎安和店。人口720名のこの虎竹の里唯一の食料、日用品を販売しているお店でもあります。小学校の全校生徒数が30人足らずというこの地域も、ご多分に漏れず老人が多く、独居老人や交通手段を持たない方が多く暮らしています。


そんな人にとってはこのローソン安和店は毎日の暮らしに無くてはならない大切なお店となっています。もちろん自分をはじめ、当社社員もほとんど毎日数回は利用していますし、前を走る国道の通行人の方々にも大変便利なコンビニとして、このお店は存在しています。


そのローソン安和店が突然の7月いっぱいでの閉店というお知らせを店舗に貼りだしたのが7月に入ってからのことでした。本当は1週間前の告知と言われていたそうですが、この地域の現状と後々の事も考えてオーナーさんが早めに告知してくれたようです。


こんな小さなところのお店ですし、そんなに売り上げが多いとは思っていません。オーナーさんも頑張ってやってくれており、閉店も苦渋の経営判断だと思っていました。ところがオーナーさんは継続意志があるのにローソン本部の今後を見ての判断で、契約更新をしてくれないということがわかりました。


この地域での唯一の食料、日用雑貨販売店でもあるローソン安和店の存在は、この地域の人にとっては本当に大事な大事なお店です。そのことをオーナーさんも理解してくれており、なんとか継続の道を模索してくれていたようです。


地域の声を本部に届けることで、考え直してくれるかもしれないということで、藁をもすがる気持ちで安和地区民とローソン利用者、1400名分の署名を5日で集め、それを添えて請願書を送らせてもらいました。


請願書の届いた夜には、考え直してくれるとのお返事をいただき、条件付ではありますが、契約更新のめどがついて、本当にほっとしました。8月からローソン安和店が無くなるということを想像しただけでも、この地域の寂しさや、何より日々の生活をこのお店に頼っている方々にとって、どれだけ不便で大変なことか。


今回は時間がなく、見切り発車での署名集めとなりましたが、地域の人たちのおかげでたくさんの署名を短期間で集めることができました。苦情も届き、自分のしていることは勝手なことなのかと思ったこともありましたが、ギリギリセーフでの契約継続となり、本当にやってよかったと思っています。


よそに住んでいる人がわざわざこの地域を助けてはくれません。今後はこのローソン安和店閉店の危機を、自分たち自身でこの大好きな地域の先をみながら、やれること、やらないといけないことを本気で話し合っていけるいい機会にしなければいけないなと思うのです。

わくわくチャレンジ in すさき

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竹虎では毎年夏休みを利用して、大学生や専門学校生を受け入れてのインターンシップを行っています。最初の1週間は暑い工場内での虎竹の目打ちや、油抜き、そして梱包、発送作業場での梱包作業などを通じて、竹虎の実際の現場を体験してもらい、次の一週間でそのインターンシップのHPを製作するというプログラムです。


今回、地元須崎市の中学生の「わくわくチャレンジ in すさき」、通称「わくチャレ」という職場体験学習で3日間の短い間ではありますが、中学生を受け入れることになりました。


この事業は、中学生を地域社会に預け、職場体験を通じて、豊かな感性や個性、創造性などを育もうとするものであり、同時に、地域の人たちに子どもたちの姿を見てもらい、学校、家庭、地域が連携を取りながら、子どもたちを守り育てることを趣旨としているようです。


業務が忙しい時期でもあり、中学生を受け入れることには少しためらいがありましたが、希望している中学生が竹虎や虎竹のことに興味があると聞いて、それならばぜひということで今回の「わくチャレ」となりました。


小学生のころから本社前をいつも通って通学していて、見かけてはあいさつをしていた生徒さんですが、職場体験では緊張しながらも、しっかりとあいさつも出来て、2日目には少しだけ大きな声も出せるようになってきました。


商品を包んだり、梱包をするということは、自分がやったことが、そのままお客様のところに行くということです。そういう意味で、すごい緊張があったようですが、素直に「はい!」という返事をしながら、彼女なりに考えながら、どんどん覚えて動いてくれました。


3日間という短い期間ではありますが、少しでも虎竹や竹虎を知ってもらい、また少しでも仕事や人とのコミュニケーションなどの気づきがあり、竹虎に来てよかったなと思える「わくチャレ」になればいいなと思うのです。

虎竹の葉茶摘み

虎竹の葉茶摘み


虎竹茶の在庫が無くなり、今期の虎竹の伐採に合わせて、虎竹の葉を集めることになりました。以前は虎竹を伐採し、枝を払ってしばらく置き、少し枯れて葉っぱが落ちやすくなったころに虎竹の葉を集めていましたが、今回は青々とした葉のほうが、香りがよいということで伐採後すぐの青々とした葉っぱを集めることになりました。


青々とした葉を集め、その青々とした葉のまま製茶工場に持ち込んで製茶するスケジュールのために、持ち込む日に合わせて虎竹の葉を集める段取りとなりました。山に入る少し前に合わせて虎竹を伐採し、1週間ほどの短い期間に社員総出で山に入っての虎竹の葉摘みとなりました。


以前は葉っぱを少しだけ枯らせてから取りに行っていたので、革の手袋をはめて、竹の枝から葉っぱをしごき取る方法でそこそこ綺麗に葉が落ちていたのですが、生々しい葉っぱは簡単には取れません。剪定鋏で一つずつ葉っぱを取る方法が手間はかかりますが、それでも一番良い方法ということになり、丁寧に葉を摘んでいきました。


手間がかかる分、虎竹の葉は思うように集まりませんでしたが、それでもこの寒い時期に1週間毎日みんなが虎竹の山に一日中入って黙々と竹の葉を集めてくれたおかげで、必要十分な虎竹の葉が集まったように思います。冬の山に一日中いるということは実際にいたことのない人には分からないしんどさがあります。


今回自分は竹の伐採にほんの少し関わっただけで、竹の葉集めにはほとんど行けていません。毎日山から集めてきた虎竹の葉が少しずつ工場に集められ、増えていくのを見ながら、改めて助けてもらっている有り難さや、心強さを感じ、山に入った社員が作ってくれた虎竹茶を早く飲みたいと感じた竹の葉集めとなりました。