濃紺の作務衣がトレードマークの竹虎スタッフ、寅子(とらこ)です。まだ竹について勉強中ですが、好奇心旺盛な寅子ならではの竹製品や虎竹の里をお届けします。

私の身近にあった竹

竹とんぼ


この間、実家に帰った時、大変懐かしい物が出てきました。それは、穴があいてボロボロで飛ばすことは出来ないけれど、小学校の時に自分で作った凧。「懐かしい。これ、自分で作った凧で。」と、子供に少し自慢気に話したことでした。


あの頃は、学校が田舎にあり、少人数の学校ということもあり毎年凧を自分たちの手で作りました。低学年の時は先生が作った竹ひごをビニールに貼って簡単に作る事が出来る「ぐにゃぐにゃ凧」。高学年になると、竹を割り、竹ひごから自分で作って「土佐凧」。


2学期の終わりにビニールや紙に自分の好きな絵を描き、高学年は小刀で竹ひご作りの為に、鉛筆を削ったりと小刀にまずは慣れるように練習したことを思い出しました。時々、失敗して指を切ってしまったこともありましたが、竹ひごを作る頃には上達して、鉛筆はもちろん、小刀使いが上手になっていました。そのお陰もあってか、今でもまだ鉛筆を削る事ができます。


よ~く考えてみると、小学校の時によく竹が身近にあったことを思い出します。凧作り、マスト登り、竹馬、竹とんぼ、竹のポックリ竹で焚いたご飯。釣り竿にして魚を釣ったり、弓矢、水鉄砲、貯金箱を作ったり。田舎にある小さい学校で、そばに竹がたくさんはえていたこともあって、毎年、何かの時には竹を使っていました。


でも、今の子供は、あまり自然で遊ぶことを知らないような気がします。今は、家でゲームをして遊ぶ方が多く、外で遊んでいる子供を見かけません。そう思うと「自分は本当に貴重な体験をしてきたんだ。」と、実は少し自慢気に思うこともあります。今年の夏休みに子供と竹の貯金箱を作り、キャンプの時には釣った魚を刺す為に竹串と作ったりしました。竹が身近にあり、子供の頃に作ったからこそ、今、作る事が出来るんだと思います。


年末を迎え、夏に作った貯金箱にはまだまだ空きが多く、割るのは来年になりそうです。でも、このお正月には「ちょっと昔を思い出しながら凧を子供と作ってみようかな?」と、只今、私だけで計画を構想中です。

穏やかな温もり

竹布おやすみソックス


12月も中旬に入り、本格的に寒くなってきました。スイッチ一つ、エアコンをつけるのは簡単ですが一人で過ごす部屋だと何となく勿体ない。なので湯たんぽ、着る毛布、腹巻、ブランケット、袢纏...様々あるあったかグッズを幾つか活用し防寒対策をしています。勿論、首も足元もしっかり温めます。


ところで、足が冷えているとお布団の中に入ってもなかなか眠れない、なんて経験ありませんか?睡眠中しかもお布団でとなると暖かいのは勿論ですが締め付け感がなく汗をかいても吸湿性がありお肌に優しい素材のソックスがいいですよね。でもそれってワガママ?いえいえ、そんなワガママを叶えてくれるのが竹布おやすみソックスなんです。これで本当に温かいの?と心配になる程、薄手でゆるゆるてろんとしたソックスですが心配ご無用。じわんとした温もりが感じられます。


締め付け感もないので脱ぎたいと思えば片足でスルリ~♪睡眠中でも暖かくなると無意識のうちに脱いでいるから不思議です。気になるだぼだぼ感ですが草履を愛用している私にとってこれがまたいいのです。生地に余裕があるので前ツボ(親指と人差し指で挟む部分)だって楽々、挟めるんですから。


ただ一つ、注意しなければならない事があります。履き始めもそうですが愛用しているともっと緩くなってくるので移動時は必ずお脱ぎください!転倒の原因ともなり痛い思いをしますから(>_<)

もう~いくつ寝~る~と、お正月ぅ~♪

虎竹命名竹筆


もう~いくつ寝~る~と、お正月ぅ~♪なんて口ずさむのは気が早いでしょうか(笑)実際、虎竹の里は年末に向けて、職人も配送スタッフも大忙し!良い新年を迎える為にも、残り20日、頑張るぞ!!


ところで、皆さんは新年の書き初めをされた事がありますか?


先日のニュースで、ドイツ人抽象画アーティストのヨ―・ウェバー・ディーデリクスさんの個展のもようが紹介されていたのですが、テーマが「遍路体験作品」という事で、八十八か所でひろった木を束ねた物を筆代わりにした作品も紹介されていました。


さすがにこれは真似出来ませんが、日本人としてもっと【書道】にふれる機会を作らなくてはと感じ、時節がら書き初めは良い機会だなと思いました。日頃はボールペンや筆ペンばかりですが、来年は筆文字も頑張って見たいな。


そういえば、竹筆(命名筆)という物があるのをご存じですか?その名の通り穂先に至るまで全てが竹で、割る・煮る・叩くなどの3か月にも及ぶ工程をへて釈迦院時雄先生の作られた竹筆は、まさに芸術作品です。竹筆は、竹の縁起の良さや、すくすくと3か月程で成長するさまにあやかりお子様の命名の筆にも用いられるのですが、それ以外にも竹繊維は墨の含みも良く、竹筆ならではのかすれも味わい深いです。


文字の下手っぴな私にいきなりはハードルの高い竹筆ですが、筆を選ぶくらいの腕前になれば嬉しいです。

竹×革の虎竹名刺入れ

虎竹名刺入れ


竹細工も革細工も私は大好きなため、竹×革の虎竹名刺入れは憧れそのもの。ただ、虎竹名刺入れは分厚く見えるし重みもありそう...どちらかというと男の人が持った方が格好良くて似合う感じがする、とも感じていたので「自分が使うよりも贈り物にしよう、大事な人に使って欲しい!」というイメージが強かったのです。


でもそんな考えを破ってくださったのが、竹虎四代目。先輩とお揃いで、わざわざ名入れした虎竹名刺入れをプレゼントしてくれたのです!竹虎四代目、ありがとうございます!!恐る恐る手に取ると、想像以上に軽やか。厚みがあるように見えた虎竹も薄~く削られているのか、かさばりません。この名刺入れ、名刺が最大50枚入るようですが、普段持ち歩くのに私は名刺20枚程を右ポケットにだけ収めています。名刺がばらつかない・取り出しやすい・かさまない、にやっぱり重きをおきたいのです(^^)


けれど普段から持ち歩きたい一番の理由は、やっぱり虎竹だから(笑)似たように見える虎模様ですが、実物を見比べると全然模様が違います。先輩の名刺入れは、虎竹の黒と白を交互にならべた様なスッキリとしたクールなデザイン。反対に私のは、虎模様がまんべんなく散りばめられた、王道!という感じの模様です。 3年、5年...愛着が沸く頃には「虎竹名刺入れ100個の中に紛れ込んでも、見つけ出せるかもしれない」と思ってしまう程。


「珍しい名刺入れですね」
「ああ、これは日本唯一の虎斑竹という竹で出来ちゅうがです」


スマートに名刺交換をしながら会話を弾ませていく竹虎四代目や先輩を目標に、私も挨拶周りを頑張らねば!と気合いがつのる年末です。