青竹塗のお節箸

青竹箸、正月箸


12月に入りました、そろそろお正月の準備が気になってきた方もおられるのではないでしょうか?竹虎では新春にお使い頂きたい青竹箸をご用意いたしております。23センチサイズで男性でも女性でもお使いいただける長さですが、自然の青竹と見紛うような塗りの出来栄えです。


青竹、真竹


自然の青竹には、まるで作ったかのように美しい色合いのものがあって惚れ惚れしてしまう事がありますけれど、広い竹林でも本当にごく一部であり、又時間的な制約もあって安定して供給することができません。


青竹塗り箸


昔から青竹の色合いを長く保つことは、多くの竹人の夢でした。自分の小さい頃から塗りや薬剤処理された竹が次々に出てきましたけれど自然な感じに仕上げられたものは多くありません。数年前からようやく優しい竹の色合いに近づいたお箸が出来るようになり、お求めやすい価格で手にできます。


青竹酒器


青竹は、まるで生鮮食品のような扱いの難しさです。下にリンクを貼っておりますYouTube動画「一度きりの!?青竹酒器」でお話していますように青竹製品はご用命をいただいてから竹林に入り頃合いの竹を伐採せねばなりません。


お節箸、青竹箸


一年通して他のお箸と同じようにご愛用できて、かつ青竹の風合いをお楽しみ頂くには最適の一膳です。




無塗装竹箸について

 
竹皮付取り箸(菜箸)


竹箸には多くの場合、塗装がされていて一見すると塗りがなく自然そのままのように思える竹箸でもクリア塗装という透明で自然な感じで仕上がる加工を施しています。


無塗装箸


そのような事からクリア塗装も何もしていない竹素地そのままのようなお箸を探されている方もおられて、ご質問もいただきますので無塗装箸について少しお話させていただきます。二膳のお箸が並んでいますがご注目いただきたいのは箸先端部分です。


無塗装箸


同じお箸を裏返しますと、もう少しよくご確認いただけるかも知れません。お箸の先端部分が濃い色に染まっています。


無塗装箸


お箸は食材を掴むためのものですし、当然ながら箸先は、お刺身の際の醤油をはじめてとして色合い濃いものに触れてしまいます。


クリア塗装無の竹箸


竹材そのままに加工したお箸だと竹繊維に醤油などを吸ってしまって、このような色染ができてしまいます。


無塗装箸実験


自然の竹そのままのお箸も良いものですから、化学物質過敏症などの方から無塗装のお箸をお願いされました場合にはできるだけ対応いたしております。けれど塗装をしない場合にはも、使用後に起こってくる色染まり、さらにカビの発生など竹材そのままに使うリスクも同時にお知りになって頂ければと思います。


虎竹筒箸箱の試作

 
虎竹箸箱、煤竹箸箱


随分前に渡辺竹清先生に頂いた煤竹携帯箸は、日本刀に見立てた作りになっていて縄目も美しい鞘から刀ならぬ煤竹箸を抜いた後、丸いツバの部分がそのまま箸置きになるという素晴らしいものです。そして、その隣にあるのが今回試作した虎竹の筒箸箱なのです。黒竹筒箸箱は以前からあって、蓋部分を籐のタガ留めにしてから使い勝手が更に良くなったと評判をいただいてます。


虎竹箸箱


新しいバリエーションとして虎竹タイプが出来たのですが、もっと前からあってもおかしくないとお思いの方もおられそうです。ところが、実は虎竹は他の竹に比べて割れやすい特徴があって細かく割って使う細工には向いていますけれど丸竹のまま使用される事には少し不向きな面があります。


とても美しい竹笛を製作される方がおられて虎竹を使いたいとのご意向を頂きましたものの、やはりこの竹割れがネックとなりました。しかし、今回の虎竹筒箸箱の場合は最初から切れ込みを入れてあるのでどうか?背割りを入れると他の場所が割れる事はありませんから耐久性をみるために暫く様子をみていきます。




JAL国際線・国内線機内誌「SKYWARD」に竹携帯箸が掲載

 
JAL国際線・国内線機内誌「SKYWARD」


昨年からのコロナウィルスで飛行機に乗る機会が減ってしまいましたので、空の旅を恋しく思われてるいる方も多いのではないでしょうか。高知に暮らす自分などはJRも悪くないものの、少し不便な事もあって何処かに行くと言えば龍馬空港から出発していました。そこで航空会社様にはその都度お世話になり有難く感じておりましたが、今回はそんなJALさんの国際線・国内線機内誌「SKYWARD」に虎竹漆箸と黒竹筒箸箱の携帯箸セットを掲載頂きました。


動画をご覧いただきますと良くお分かりになるように、実は日本唯一の虎竹漆箸はこのようにして一本づつ竹を選び手削りしています。職人の感覚で製作していきますので若干の違いがある事がありますので漆で仕上げた後は虎竹の模様や微妙な違いを見ながら一膳のお箸に合わせています。




そして漆箸を収納する黒竹筒箸箱は、こんな職人技で作られているのです。




安全には気をつけての空の旅でしたら是非機内にある「SKYWARD」をご覧ください。ドキドキわくわく旅心をくすぐる楽しい機内誌は、以前は座席前のポケットに入れられていましたけれど現在はCAの方にお願いしてお持ちいただくようになっているかも知れません。


JAL国際線・国内線機内誌「SKYWARD」


職人が作り、職人が使う極みの盛り付竹箸

 
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孟宗竹を厳選して一膳一膳、熟練の職人が研ぎだして仕上げていく竹皮付取り箸は(大)で27.5センチ、(小)で23.5センチのサイズなのですが竹材で一番丈夫な竹表皮を箸先の先まで残したまま綺麗に削られていると言うのが凄いところです。


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元々、職人の手技から生み出される竹箸なので沢山製造する事もできなかったのが、近年はさらに良質の竹材が手に入りづらくなった事も重なり度々品切れとなってご迷惑をお掛けする事もある菜箸です。日本料理をされる板前さんの中には、このお箸でないとダメだと話すファンがいるのも、一度持ってみると使いやすく手に馴染む感じに納得です。


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太いお箸ならいざ知らず、細く細く削ってもしなやかで強い性質を持つ自然素材は竹をおいて他にはありません。プロの繊細な盛り付けにも活躍する竹箸が、どのようにして製造されているのか?YouTube動画をご覧いただきますと思うよりも太い竹素材に驚かれるかも知れません。竹切断面に丸い模様のように見えるのが維管束とよばれる養分を運ぶ管、表皮に近くなるほどに細かく密集している様子がお分かりいただけます。




黒竹箸箱と竹箸セットの刻印

 
黒竹箸箱


黒竹箸箱と竹箸のセットがあります。黒竹箸箱というのは黒竹を上蓋部分に使い、本体は竹集成材をくり抜いて製作しているものです。この本体部分にはレーザー刻印ができるのでメッセージを入れてギフトとしてお使いの方も多いです。


携帯竹箸


こうして箸箱を並べて上蓋を見てみますと、同じ黒竹でも自然の柄をそのまま活かしているだけに色合いは様々です。


名入れ箸、マイ箸


お客様からのお問合せで箸箱ばかりではなく、竹箸のほうにも刻印してお届けする事も多くなりました。黒竹は真竹や淡竹(はちく)から比べるとかなり細身の竹、只今伐採のシーズンとなっている竹林の様子をYouTube動画でご覧いただけます。




黒竹をそのまま活かした箸箱

黒竹筒箸箱


ちょっと見ると虎模様のように斑が入っているので間違える方もいそうですけれど、これは黒竹です。近年の気候変化によって虎竹の色づきが変わってきたというお話しをする事があります、同じように黒竹も以前のように黒光りするかのような黒竹林が少なくなってきています、やはり本当に自然というのは敏感なものです。そんな虎竹と黒竹の違いは、色合いの他には太さ、黒竹は竹の中でも小ぶりな分類で太さも小さく背丈も低いのが特徴なのです。


黒竹箸箱


細身な竹の性質を活かして、丸竹をそのまま使った黒竹筒箸箱は籐編みのタガで蓋をしっかり留める仕組み、蓋をあければ中には同じようにタガで留めた虎竹箸がでてくる面白さです(笑)。


黒竹筒箸箱


この上蓋部分は、ゆるいカーブを描いて切込まれています。籐編みタガを上にずらして小さく飛び出したタガ留め部分まで持って来てから上蓋を開きます。


黒竹マイ箸


自然の黒竹は太さもそれぞれ違いますので中に収納している漆仕上げの虎竹削り箸も籐タガで留めるようにしています。こうする事により持ち運びの際に二本のお箸が固定されて不必要に動きませんし、取り出しやすくもなります。




無塗装の竹箸

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「無塗装のお箸はありませんか?」たまにお客様からお尋ねいただく言葉です。竹箸をはじめとした竹カトラリーや竹丼など食卓で使う竹製品には、ほとんどクリア塗装がほどこされています。生の竹は論外としても油抜き加工した竹材でも湿気の多い台所での使用にはカビや調味料等によるシミなどが考えられるからです。


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なので、この無塗装竹箸はかなり珍しい製品です。管理が難しいので職人が少しづつ手作りしていて在庫を置く事もありませんので納品までにお待ちいただく場合が多いお箸です。


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ただの無塗装箸といだけではありません、持ちやすいように長方形に削られている持ち手部分。


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敏感なアレルギー体質でクリア塗装のものであってもお使いいただく事のできないお客様には喜んでいただけるかと思いますが、すべらないようにと先端まで綺麗な四角形をしていたり、箸先を長く皮むきするなど熟練の職人技と、箸づくりにかけている心意気を感じる竹箸です。


虎竹箸は管理や耐久性を考えて無塗装にはしていません。そのかわりクリア塗装ではなく漆で仕上げているのです。




携帯する竹箸

 
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環境意識の高まりと共に広く知られるようになった携帯箸ですがお使いの方はおられすでしょうか?色々なタイプの携帯箸があって竹虎の竹箸もハーフサイズで使用時にはネジ込みで継いで使うものもありました。マイ箸ブームは一時の流行のようなものでしたけれど実は自分は今でも箸袋に入れて常に鞄の中に入れて持ち歩いています。外食のお店ではプラスチックのお箸の店も多くなりましたし、竹の割箸でも国産でないとあまり使いたいくないからなのです。




たまたま世界遺産白川郷の合掌造りの記録映画を拝見させてもらいました、他の場所にあった古民家を移築する一部始終を映したものでしたけれど礎石という柱をのせる石の設置からはじまり圧巻でした。昔の民家では煮炊きや暖を取るのにもカマドや囲炉裏で火を燃やします、そしてその煙に燻されて100年、200年と経過して出来た竹が煤竹なのです。竹細工で煤竹が珍重される理由がお分かりいただるのではないかと思いますが、その煤竹で名作を創り続けてこられた渡辺竹清先生から頂戴したサムライの刀を模した遊び心あふれる携帯箸。いざ食事となって鞘に見立てた丸竹から煤竹箸の刀をぬくとツバが箸置きに早変わりします。




こちらは竹虎で最高級の虎竹携帯箸セットです。吟味した虎竹を使った逸品、当たり前に見ていましたもののレアな箸箱。ご存知ない方がほとんどだと思ってYouTube動画をあげさせてもらっていました。


虎竹削り箸はこうして作られます

虎竹削り箸職人


虎竹削り箸は、軽く持ち良いからと時計もテレビもない山間にある静かなオーベルジュで評判となりました。細身で魚の小骨が取りやすいとも言っていただいておりましたが、竹はしなりがあり細いお箸を好まれる女性のお客様に特に人気だったのです。


虎竹箸


削り箸は文字通り一本一本グラインダーで手削りしていますので微妙な違いがあります。しかし丸みをおびた竹箸の優しい感触は同じです、ずっと作り続けて来たお箸は漆で仕上げられています。


虎竹箸


虎模様は自然の意匠で色付きは一本の竹でも部分によって異なります。細く割って製造するお箸の場合には、特に色合いの違いが顕著にあらわれますので完成した後で一膳分が同じ色合いになるよう選り分けてお届けしています。