2022年6月13日の投稿

根曲竹すいのう

 
根曲竹すいのう


「すいのう」と呼ばれる道具がある。麺の水切りなどに使わるもので今では金属製が多いようだが、実は竹製のものも以前は多く作られていた。最近では、ほとんど見かける事がなくなったので久しぶりに手にしたレアな竹細工は根曲竹。丈夫でしなりもあるから、なるほどすいのうにもピッタリだろう。


根曲竹すいのう


根曲竹は真竹などの細工と違い竹ヒゴの幅を揃えず割りっぱなしで編むけれど、このすいのうに関しては木材部の穴に通す必要もあり一本づつ丁寧に幅取りされている。柄の木材は元々ウルシの木だが、これには黒文字が使われている。


水嚢(すいのう)


真竹でも幾つも種類があり、根曲竹だけでなくマタタビなどでも作られていたが今では限定的で今後も流通するようなものではない。そうそう、調理場で水切りに使う振りザルと言って逆円錐形の形をしたものもあった、これも国内で編まれる事のなくなった竹細工のひとつだ。


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竹虎四代目

竹虎四代目
YOSHIHIRO YAMAGISHI

創業明治27年の老舗竹虎の四代目。100年守り続けた日本唯一の竹林を次の100年に繋ぐ。日本で二人だけの世界竹大使。

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