雨後の虎竹

虎竹


「雨後の筍」と言う言葉があるのをご存じですろうか?シーズンになって雨が降るとそれに応えるかのように筍をドンドン生えてくるがです。逞しい生命力を誇る竹を象徴しているかのような言葉でもありますぞね。


けんど、今回は筍ではなくて虎竹。「雨後の虎竹」とでも言うたらエイろうか?虎竹は淡竹(はちく)の仲間ですので竹表皮に粉をふいたように白っぽくなるのが特徴ながです。山に生えちゅう時には真竹のように青々としておらず、また、一見すると虎の模様も隠れて分かりづらいがです。ところが雨が降り表皮が水分で濡れちょったら、薄く白っぽく見えていた表皮が綺麗に油抜きされたようになって下に隠れていた虎模様もクッキリと表れてくるがです。


雨後の虎竹


虎竹の伐採はもう終わっちゅうがですが、まだまだ竹林に続く細い小道からは竹が運びだされてきよります。桧の林の中にある、この竹の積み込み場所は日陰になっていて、伐り出された竹に直射日光もあたらず絶好の場所ぞね。これから少しづつ、この急な坂道から竹が出されてきて小山のように虎竹の束が積み上げられたらトラックでまとめて積み込みにくるがです。雨降りになので竹が、まっこと良く見えますけんど、土場に運んで一本づつ選別していったらこれが、なかなか一級品で通る虎竹はそう多くはいながぜよ。


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