干し野菜のススメ

雑誌「野菜だより」


雑誌「野菜だより」という本がありますけんど、野菜の作り方を綺麗な写真で分かりやすく掲載しちゅうなかなか面白い本ですぞね。野菜の作り方というてもキッチンガーデンと言うて、台所で料理をしている途中にでもちょこっと庭の畑で足りない野菜を取ってくるとか、ハーブをちぎるとか、ちっくと贅沢な生活ですけんど、まあ、家庭の主婦の方など一般の方を対象にしちょりますので多くの方が楽しめる本ではないですろうか?


けんど料理の途中で、足りない野菜をちっくと...などと聞くと、思うたら自分の母などはよく裏の畑で白菜や大根など土のついたまま取ってきよりましたきに、田舎の方では日常的な事かも知れませんちや。そうそう、野菜を取ってくる言うたらもう一つありますぞね、香川にある饂飩屋さんを思い出すぜよ。完全セルフのお店やけんどネギも自分で切るそうで、切るネギがなくなったら「そこの裏口から畑のネギ取ってきて...」まっこと長閑な感じやけんど、新鮮そのものやし生産者と消費者の距離がある現代には、こじゃんと魅力的な事でもありますろう。


さて、この雑誌で干し野菜の特集をされちょります。そもそも冷蔵庫などのなかった昔には野菜を保存しようと思うたら漬け物にするか水分をとって乾燥させてるしかなかったがです。必要にせまられた保存方法やったかも知れませんけんど、実は野菜の旨みが増したり、食感がよくなったり、美味しく野菜を食べるには最高の方法ながやそうです。


母は使い込んだ大きな竹笊に大根やらニンジンやら干しちょります。干し大根など煮付けたら、こじゃんと美味いあの旨さは太陽の恵みでもあったがやにゃあ。温かな虎竹の里の秋の陽射しを思い浮かべると必ず干し野菜が出てくるほど、自分の中では、まっこと当たり前の光景やけんど野菜を干す事は別に田舎や農家さんだけの風物詩ではないがぞね。都会のベランダでも十分にできるそうですし、野菜を無駄にすることもなく美味しく食べられるますき是非チャレンジされませんろうか。


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