シダ編み籠とメゴ笹洗濯籠

シダ編み籠


シダ編み籠ほど耐水性のある素材は他にはなかなか無かったのでプラスチックの大量生産が始まるまでは台所では食器籠として、お風呂の脱衣籠として欠かせない暮らしの道具でした。年配の方にお話しを伺うとシダを専門に扱う業者がいたそうなので、現在のように職人が自ら山に入って自分が編むだけの材料を集めるような事とは比べものにならない程、大量の籠が必要とされ生産されていたのです。




現在では編むことの出来なくなった、ざっくりと編まれた大ぶりな籠はどこの家庭に行っても一つや二つはありました。小学校の頃は山鳥を捕まえるワナを仕掛ける際にシダを使うこともあって素材の特性は自然と知っていましたので、それを籠にするのは理にかなっているなあと子供心に思ったこともあります。


メゴ笹籠


実はメゴ笹洗濯籠とシダ編み籠は性質が似ていて編まれる籠の形も同じようなものがあります。高い耐水性もそうですが伐採してからすぐに編まないと硬くなって使えなくなるのも同じです。普通の竹材なら長期間材料として置いておけますが、シダやメゴ笹は素材のままの保管ができないのです。近年、シダ編み籠もメゴ笹籠もほとんど見られなくなった理由にはこのような素材の特性があります。




コメントする