虫の喰う、国産竹割り箸の秘密

虫の喰う国産竹割り箸


ご覧ください、竹の割箸に小さな穴が開いていますが、これは虫が喰った痕です。竹虎の竹割箸は虫が喰べるのです。旬の良い時の竹材を使って製造していますが、防虫剤など使用していませんので、どうしても虫が入ることがあります。しっかり管理しているつもりでも、虫を100%防ぐことはできません。




カビ、割れ、ムシは竹の三悪と昔から言われていますが、暖かくなってくるこれからは虫との闘いです。竹の虫というは何種類かいて、チビタケナガシンクイムシ、ヒラタキクイムシなど小さいけれど、食欲旺盛で薬剤を使わずに退治しようとすると大変です。


虫の喰う国産竹割り箸


生しい竹はカビが生えます、防カビ剤も使わないので湿気の多い時期は製造を控えなければなりません。また、竹が真っ白いなんて事はありません(笑)、それぞれの個性があり色合いが違うのが当たり前です。この割箸は、漂白もしていないので、お届けした竹箸の中で色目が異なる事もあります。けれど、お箸は食に関わるものです、口に入るものなので自然のままが良いと思っています。


お気づきの方もおられるでしょうか?近年は、環境意識の変化もあって、お弁当などに付いてくる割箸は竹製が増えました。飲食店で使われる割箸も、一部の高級な店舗では国産木材を使って綺麗に仕上げた割箸ですけれど、それ以外のお店では竹箸の方が断然多くなっています。


国産竹割り箸


ボクたちは、今年で131年間という長い時間を竹と向き合い続けてきていますので、竹材の扱いの難しさを心底分かっています。大量に製造し、コンテナで輸送し、保管せねばならない場合、効率的な製造・管理の方法に苦心されているのかも知れません。しかし、それにしてもお弁当屋さんだったり、料理屋さんでだされる竹割箸は、竹の香とは違う匂いがするので、どうしても苦手です。




だから、ある時から国産の竹割箸を復刻したいと考えました。元々は豊富にある里山の竹を使い、日本の竹工場で製造していたものです。けれど、コストの安い海外に機械ごと運ばれて行ったそうなので、実は、こんな小さな竹箸ですが国内で復刻するのは結構な労力です。それでいて製造できる量も多くありません、そこにカビのリスクがあったり、今度のように虫が喰う事すらあるので誰もやらないのです。今は、日本の竹を知ってもらいたいと願う心意気で職人に頑張ってもらってい、レア中のレアな国産の竹製割箸ができています。



吉永農園、世界竹研究所で出会った最高の笑顔

吉永竹農園、世界竹研究所


数年前にベルギーのオプリンズ社(Oprins Plant)を訪れた際、ヨーロッパで鉢植え用として流通する竹の種苗生産をされている事に驚きました。一年通して青々とした葉を茂らせる竹の生命力は、石づくりの街中では重宝されていたのです。それにしても、自転車を借りて見学しなければならないような広大な農園で、日本では時に厄介者扱いされる竹が、大切に育てられている光景は非常に印象的でした。


吉永竹農園、世界竹研究所、鉢植え


今回、オプリンズ社には規模は及ばないものの、世界中からの竹を集め、愛情深く育てる吉永竹農園、世界竹研究所さんにお伺いさせて頂きました。ご自宅の周りの敷地をまるごと竹の楽園にされている「竹仙人」のような園主の方にお会いし、その情熱と竹への深い愛情に感動しました。


吉永農園、世界竹研究所、竹林


園内には、見たこともないような珍しい竹も多く、それぞれが生き生きと伸びやかに育っていました。一本一本異なる表情を見せる竹たちを眺めていると、まるで竹たちが語りかけてくるような、不思議な感覚に包まれます。風にそよぐ葉の音、幹の力強さ、そしてその合間から差し込む日の光。竹に囲まれた空間は、まさに至福のひとときでした。


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所、四方竹


高知県でも、地域によっては栽培され美味しい筍を生産している四方竹。このトゲがあることから、寺院の周りに泥棒除けに植えられた歴史もあったようです。


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所、金明竹


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所、スズ竹


色鮮やかな金明竹やスズ竹もありました。やはり暖かいからでしょうか?東北のスズ竹の数段多く成長しています。


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所、竹枝


吉永農園、世界竹研究所ビニールハウス


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所、シボ竹


竹は、衣食住すべてに関わり多くの恵みを与えてくれ続けてきた植物です。日本人の文化や思想にまで大きな影響をもたらしてきた竹の種類は国内に600もあり、その美しさ、しなやかさ、そして力強さは、ボクたちに安らぎと活力を与えてくれます。


吉永観賞用・竹笹栽培農園 世界竹研究所


そして、このような竹に囲まれて暮らすと人はどうなるのか?園主の吉永勝彦さんが見せてくださった最高の笑顔。ボクが何度も言っている、「笑」=「竹」+「二人」を思い浮かべます。改めて、竹は人の笑顔を作るのだと強く感じました。





洗濯物が匂わない無香料・無添加の洗剤、竹炭の洗い水

匂わない洗濯洗剤、竹炭の洗い水


近年、「洗剤の匂いが気になる」という声が増えています。柔軟剤の香りや、洗剤自体の香りが強すぎて気分が悪くなる、といったお悩みをお持ちの方も少なくありません。これからの梅雨に入り部屋干しする事も多くなれば、更に匂いが苦手な方には辛い季節です。そこで、ボクたちは無香料で、化学的な香りがダメな方にも安心してお使いいただける、自然の力で洗い上げる竹炭の洗い水をオススメしています。


アレルギー洗濯洗剤、竹炭の洗い水


竹炭の洗い水は、どうして肌にやさしいのですか?まず、そんなお声を頂戴します。その秘密は、アトピーや肌刺激の原因となる化学成分を一切含まない、自然素材そのもので出来ているからです。一般的な洗剤が界面活性剤の力で汚れを剥がし取るのとは異なり、竹炭の洗い水は全く異なるメカニズムで汚れを落とします。原材料は、竹炭と竹炭灰そして水だけです。沢山含まれているカリウムが水中でカリウムイオンとなり電子イオンを発生させ汚れを取り囲んで衣類から引き離します。


また、竹炭にはミネラルが豊富に含まれていて、このミネラルが水に溶け出すことで、水の洗浄力をサポートします。ボクも小さい頃から皮膚科にどれだけ通ったか分からいな程のアトピーで、両親には心配をかけてきました。痒みの大変さは良く知っているつもりです、肌着への洗剤残りなどにも気を使ってきましたけれど、竹炭の洗い水をお使いの皆様は、同じような経験をされ、肌荒れや痒みに苦しんでおられた方が多いのです。


無添加の竹炭の洗い水"


そして、スキンケアと同じように、市販の洗剤の香りに悩まされる方も現代社会では思った以上に沢山おられる事を知りました。実は、竹炭生まれのこの洗濯洗剤は、すでに20数年前からの製品ですので、前々からご愛用のお客様からも沢山おられますので嬉しいお声を全国から頂戴しています。「本当にびっくりする位に心地良い仕上がりになりとってもうれしかったです!!!ただの水?!と思いきやふわふわ。においもなく汚れがおちてました。」このお客様の声は、まさに竹炭の洗い水の特長を言い表しているのではないかと思います。


匂わない洗剤、竹炭の洗い水


無香料の竹炭の洗い水


「全くニオイも気になりません!」「匂いにとても敏感なので、竹炭の洗い水は、画期的です!」「無臭。もう最高です!」と、洗剤の香りに悩まされてきた方々から絶賛の声が届くたび、意外との匂いのお困りの方が多かった事に改めて気づきます。妊娠中のつわりで匂いに敏感になった方からは、「無臭なので感動しました」「吐き気が治まらず、、、。これはもう買うしかない」と藁にもすがる思いで竹炭の洗い水を、お求めいただいた事もありました。


匂わない洗濯洗剤、竹炭の洗い水


初めての方は、見た目が透明な水そのものだし、使う量も少ないから大丈夫だろうか?そんな風に感じる方もおられるようです。けれど、ご安心ください。「こんなに少ない量で大丈夫か半信半疑でしたが、きれいになってびっくり」「汚れがちゃんと落ちるし、においが全くしないのに驚かされました」「汗の生がわきのような嫌な臭いも残らず洗うことができました」など、その洗浄力と共に消臭力も高く評価いただいています。


これから一番の問題ともなります部屋干しにつきましても 「室内干しでもまったくくさくなることはありませんでした」「部屋干しの嫌な臭いがゼロで大変感動しました」「部屋干しのあの独特の臭いに悩まされずにすみました」などのお声が届いておりますので、もし、洗濯物の匂いでお困りの方がおられたら、是非一度お試しいただきいのです。


孟宗竹、竹虎四代目(山岸義浩)


竹は古来より日本人の暮らしに寄り添ってきました、竹のない生活は考えられないほどでした。プラスチックなど新素材が普及するようになってきた近年は、竹が忘れられ、竹林では竹が増えすぎて見向きもされないような存在になっています。しかし、驚くほどの成長力があり、生命力あふれる竹は、まだまだ姿形を変えて多くの方のお役に立てると考えています。


市販の洗剤の匂いがどうしても苦手だという方がいらっしゃいましたら、竹を活用した竹炭の洗い水をお試しください。これだけ多くの方に喜んでいただける洗剤なので、一度お手にとってもらえたら良さを実感いただけるのではないか?そんな風に考えまして、送料無料でお届けできる300mlのお試しタイプをご用意することにしました。まずは少量から、ご自身の生活の中で、その効果を実感していただきたいのです。


無添加、無香料の竹炭洗い水


こちらはクロネコヤマトさんのメール便で、ご自宅のポストまでお届けしますので、わざわざ宅配便を受け取る手間もありません。お気軽にお試しいただけるように、と考えました。ボクたちには竹しかありませんが、竹に出来る事は、まだまだあると思っています。インターネットを見渡せば、似たような製品は多いです、そんな中から新しいものを試すのには少し勇気がいるかもしれません。だからこそ、この小さなパックの洗剤が、その第一歩を踏み出すきっかけになればと思っています。


日本唯一の虎竹の里から、今年創業131年目となりましたボクたちが、あなたの毎日のお洗濯を、毎日の暮らしを少しでも快適にするお手伝いができれば、そんな想いです。



梅干し土用干しに欠かせない、国産竹ざる60cmの真価とは?

国産竹ざる


日本の伝統食のひとつ、梅干しを干す風景は、無くしたくない土用の時期ならではの風物詩です。ここで、梅干しを並べて干すのに欠かせないのが国産竹ざる。竹は古くから日本の暮らしに寄り添い、そのしなやかさ、強さ、加工性の高さ、そして近年は成長の速さから持続可能な天然素材として重宝されています。竹ざるは単なる道具ではなく、自然と共存してきた日本の文化を象徴する存在の一つだと思っています。


竹ざる職人


そんな竹ざるも、最近では海外製品ばかりになって、国内で編まれた昔ながらのモノはほとんど皆無の状態です。だからこそ、ボクたち竹虎では、地元で編まれてきた網代編みの竹ざるにこだわり、昔から県下に豊富にある孟宗竹を使い、伝統技法を守りつつ現代に通用する竹細工を作り続けることが使命であると感じているのです。


特大竹ざる


直径60センチの大きさだと、都会に暮らす皆様はオーバーサイズのように感じられるでしょうか?でも、60センチといえば、2尺サイズ、まだまだ3尺(90センチ)や4尺(120センチ)など大きな竹ざるが、沢山干せるからと重宝された時代がありました。今でも5尺つまり直径が何と150センチなんてサイズの竹ざるも、わずかではありますが残されています。




今では、そんなに大量の梅や、干し大根など野菜類を一度に干すことは、なかなかありません。しかし、熟練職人が竹を厳選し、丁寧に手編した大型の竹ざるが、味噌づくりに活用されている地域があるので、日本人と竹との結びつきは本当に深いと感激します。


国産網代編み竹ざる60センチ


天然素材の国産竹ざるを暮らしに取り入れることは、食や環境に関心のある方だけでなく、豊かなライフスタイルへの一歩ではないでしょうか。竹素材そのままを編みこんだ、手仕事の温かさに触れると心のゆとりを取り戻せる気がします。梅干しや、干し野菜作りを通して自然との繋がりを改めて感じて、持続可能な暮らしやスローフードの価値を見直して欲しいと考えています。


国産四ツ目編み竹ざる


通気性抜群の四ツ目編み竹ざるなども、竹籠に興味のある方でさえ、あまり見たことは無いのではないかと思います。今回、竹虎では本格的な土用干しシーズンを前に「梅干しざる10%OFF」セールを開催して、お客様の食卓に笑顔と安心を届けたいと思っています。こちらは本日が最終日です、竹と共にある豊かな暮らしを体験いただきたいと思っています。


国産竹ざる・えびら10%OFF!梅干しざるセールこちらです。





御用籠の歴史を受け継ぐ、暮らしと自然に寄り添う真竹コンテナ手提げ籠バッグ

真竹コンテナ手提げ籠バッグ


真竹コンテナ手提げ籠バッグを久しぶりに販売させていただく事ができました。「再販お知らせボタン」からお問い合わせを頂いておりました皆様、本当に長い間お待ちいただきありがとうございました。残念ながらお求めいただけなかった方々には、お手数ですが改めてご登録をお願いいたします。次回は、3カ月から4カ月後程度をメドに再販予定で準備をすすめています。


さて、そんな真竹コンテナ手提げ籠バッグのルーツは、日本の暮らしに欠かせなかった御用籠にあります。竹細工が盛んだった頃、荷物を運ぶといえば、この御用籠がその役割の多くを担っていました。時には自転車やバイクの荷台に取り付けられ、自転車籠としても親しまれてきた歴史も持っています。幅広の竹を使った力竹を巧みに配することで実現された、その並外れた丈夫さが特徴で、重い荷物を運ぶための堅牢な作りは、まさに実用性を追求した先人の知恵の結晶と言えるのです。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


この堅牢な御用籠に、現代の使い勝手を考慮して、パイプ持ち手を付ける事で真竹コンテナ手提籠バッグは誕生しました。ちょっと大袈裟ではありますものの、伝統的な御用籠の丈夫さを保ちつつ、現代の多様なライフスタイルに対応できるように進化させたのです。日頃のお買い物はもちろんのこと、キャンプなどのアウトドアシーンや、道具入れ、あるいはキッチンでの野菜を入れる野菜籠としても活躍します。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


特に注目いただきたいのは、サイズへのこだわりです。当時、御用籠は様々な荷物を運ぶためのものでした、竹虎の工場でも竹端材入れとして、リヤカーに載せて運ばねばならない程の巨大な籠がありました。元々、そのように無骨な籠を、女性の方でも気軽に持てるように小さく軽量化するのは実は難しく、熟練の技が必要です。製作は難しく、面倒でもあるため、効率も悪いのですが、一人でも多くの方に、この秀逸な角籠の事を知っていただきたい思いが強く、古老の職人にお任せしギリギリまで小さく、そして軽く持ちやすい籠に仕上げているのです。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


竹は自然素材であり、そのため真竹コンテナ手提籠バッグも、製品ごとに微妙に異なる表情を見せます。編み上がったばかりの竹籠には、竹本来の青々とした色合いが残っているものもあれば、少し前に作られたものは既に色が落ち着き始めているものもあります。いずれ、使い込むうちに青竹の色合いは徐々に落ち着き、やがて全体が均一な色合いへと変わっていきます。


真竹コンテナ手提げ籠バッグ


竹の温もりを、皆様の日常にお届けしたいとの思いと、古き良き御用籠の強さと便利さを伝えたいと考えて登場した真竹コンテナ籠から受け継がれてきた職人の技を感じていただきたいです。それが、ご愛用の方々の毎日に、きっと豊かな彩りをもたらしてくれるはずだと確信しています。





国産山葡萄の桝網代編み手提籠バッグの修理について

国産山葡萄手提げ籠


竹虎では、全国の皆様がご愛用いただく竹籠などの竹細工の修理を賜っております。実際、自分たちが製造したものでないと修理以来を受け付けていただけない所が多いようで、手直しをお断りされた方々には大変喜んでいただいており、ボクたちも本当に嬉しく思っています。


最近、多くなっているのが竹素材の製品だけでなく、山葡萄手提げ籠バッグやアケビといった自然素材の手提げ籠バッグです。これからの籠は、素材が丈夫で数十年お使い頂く方が普通なので、長くお手元にある中で、どうしても傷みなどが出てしまいます。今回も、そんな山葡萄の手提げ籠が修理に届きました。


国産山葡萄手提げ籠バッグ持ち手修理


箱から取り出した山葡萄の手提げ籠を見てアッと声が出ました。この籠は、竹虎が限定で販売させて頂いた、ものでした。特徴的なのは普通の網代編みでなく、桝網代とよばれる枡形の模様に編みこまれた手提げバッグだったのです。持ち手部分が少し細めだったので、内側の芯が折れてしまっていました。


国産桝網代編み山葡萄


近年は、海外製品からの技巧的な編み込みのものか多く、ボクなど昔ながらの国産山葡萄しか知らない者にとっては少し違和感を覚えていますが、この桝網代は無骨とか野暮ったいと言葉が似合うような、決して整いすぎていない美しさがありました。型にそってキチンと編み上げられた、洗練された籠とは一線を画しています。専門の山葡萄職人というよりも、地元の山で採れた山葡萄の蔓を、農閑期にコツコツと編み上げた、そんな素朴さを感じていた籠でした。


持ち手は取り換えねばなりませんので、もちろん、それはあります。けれど、とにかく修理に戻ってきた桝網代編みの山葡萄の成長ぶりに目を見張ります。野葡萄の樹皮は、使い込むほどに人の手脂などで、ゆっくりと馴染んで漆黒のツヤを帯びていきますが、それもご愛用の方次第。きっと毎日手元に置かれて使い込まれている幸せな籠だと感じます。


山葡萄セカンドバッグ


ボクも母から譲られたセカンドバッグを愛用していますが、まるで黒革のような質感と黒光りです。この黒光りこそ、山葡萄の真骨頂なのですが、このツヤが、最初はぼんやりとしていた桝形の網代編みの模様を、くっきりと、鮮やかに、しかし優しく、浮かび上がらせています。


国産桝網代山葡萄手提げ籠バッグ持ち手


現在の山葡萄の手提げ籠バッグは、ご存じの方もおられるかと思いますけれど、輸入品も含めて非常に高価なものになっています。ものによっては数十万円もの作品のようなモノまであります。ところが、この山葡萄買い物籠バッグは、驚くほどお求めやすい価格でした。なのに、お客様が愛情こめて数年お使いいただくと、このような大変身を遂げるのだと感激します。


国産山葡萄手提げ籠バッグ


何とも言えない深みのある風合いを醸し出し、まるで長年連れ添ったパートナーのように、お客様と共に時を刻んできたに違いありません。暮らしの風景がにじみ出る買い物籠バッグなどと言えば少し大袈裟かも知れませんが、傷みやすい底の四隅には革で補強をされているあたり、本当に大切にされているのが伝わってきます。


国産山葡萄手提げ籠バッグ


現代社会においては、効率性や均一性が重視されてきました。けれど、だからこそ、手仕事の温かみや、自然素材の持つ豊かな表情が、より一層尊く感じられるのではないかと考えています。竹細工も同じで、使い捨ての文化とは対極にある、まさにサステナブルな逸品たちです。日本の豊かな自然の恵みを最大限に活かし、永く使えるものを作る。それは、先人が長年大切にしてきた手仕事の精神そのものです。また、この桝網代に会えるだろうか?30年、40年、もしかしたら50年先でしょうか(笑)。




こちらのYouTube動画は、同じタイプの桝網代編みの買い物籠バッグです。手直しの仕方も今回とは少し異なっていますが、よろしければご覧ください。



【検証】調湿竹炭パックは本当に効果あり?梅雨の湿気・カビ対策

梅雨の竹林


九州南部には梅雨入りが発表されました、本格的な雨と湿気のシーズンがやってきます。雨はあまり好きではありませんが、農作物や飲み水の確保のためには必要不可欠なものです。ただ、多くの方が頭を悩ませるのが、お部屋のじめじめとした空気、洗濯物の乾きにくさ、そして何よりカビの発生ではないでしょうか。実は、ボクたち竹虎も、工場に沢山ある竹素材たちは、乾燥させているつもりでも案外水分の残つている場合があり、一晩でカビが生えてしまい、製品が台無しになることもある本当に厄介な季節でもあるのです。


調湿竹炭パック


湿気対策には気を使い、快適な暮らしを求めている方も多いと思いますので、本日は梅雨の悩みを根本から解決すべくご用意した、自信を持ってお届けしている調湿竹炭パックについて少しお話させていただきます。長雨の湿度対策には、色々とあってエアコンの除湿機能を使う方もおられるかもですが、気になるのは電気代。そこで、竹虎がオススメするのが、電気代ゼロ、半永久的に使えて経済的な自然の力で湿度コントロールする竹炭のパワーです。




竹炭の除湿効果を皆様にも視覚的にご理解いただくため、実際にYouTube動画で吸湿実験を行っていますので是非ご覧ください。日本の梅雨時の嫌な湿度が約70%、高くなると80%にも達すると言われることから、その湿度をそれぞれのガラスケースに再現しています。そして、一方には調湿用竹炭0.2リットル、もう片方には何も入れず、約1時間放置しました。


竹炭調湿実験


長年、竹と共に竹炭の製造や機能性、商品開発に取り組んできましたので竹炭の湿度調整機能や消臭機能は昔から熟知しているつもりでしたが、今回改めて実験してみて本当に驚きました。竹炭を入れたガラスケースとそうでないケースでは、目に見えて湿度に大きな差が出て、これほどの違いが出るものかと衝撃を受けました。まさに「恐るべし竹炭パワー」、この力を活用しているのが調湿竹炭パックです。


除湿用竹炭


この実験に使った竹炭粒は、調湿竹炭パック(小)に使う分量と同じでした。竹炭粉が漏れるのを防ぎつつも通気性を保つため、二種類の不織布を二重構造にしています。外側の不織布は丈夫で和紙のような高級感があり、お部屋に馴染みやすいデザインなので、押入れや戸棚、下駄箱、トイレといった目立たない場所だけでなく、リビングのインテリアとしてもそのままご愛用いただけます。また、車の中でお使いいただく方も多く、その消臭・調湿効果を実感していただいています。


調湿竹炭パック4種類


もちろん調湿竹炭パックの効能は、湿気対策やカビ防止だけにとどまりません。竹炭が持つ多孔質な構造は、高い消臭効果も兼ね備えており、皆様の暮らしにお役立ちいたします。梅雨時期にこもりがちな部屋の匂い、生ゴミの匂い、ペット臭、そして特に気になる部屋干しの生乾き臭...。これら不快な匂いの多くは、湿度が高いとより強く感じられます。竹炭の無数の孔は、湿気だけでなく、これらの匂い成分も吸着し、分解する性質を持っています。置くだけで、お部屋の空気がスッキリと澄み渡り、心地よい空間に変わるのを実感されたと言う、お客様からのご感想も何度もいただいています。


調湿・消臭竹炭


使い捨ての除湿剤とは異なり、竹炭パックは呼吸していますので湿気の多い時には吸い込み、乾燥すれば湿気を吐き出すことを繰り返します。定期的に天日干しをすることで、吸着した湿気や匂い成分を放出し、効果を回復させることができますので、半永久的に繰り返し使用することが可能なのです。環境への負荷を減らし、ゴミの削減にも貢献できる、まさに「エコ」なアイテムです。さらに、効果が薄れてきたと感じたら、土に混ぜて土壌改良材として再利用することもできます。もともと自然素材100%の竹炭なので、これから特に大切にされるべき「循環型社会」にマッチした理想的な素材と言えると思います。


床下調湿竹炭の施工


床下用調湿竹炭をご存じでしょうか?住宅の床下の湿度調節のために竹炭を敷き詰める方法があります。調湿竹炭パックのアイデアは、実はこのような竹炭の活用方法から生まれてきたものです。なので、ご自宅の様々な場所で活躍します。


クローゼット用調湿竹炭パック


押入れや靴箱、下駄箱はもちろんのこと、湿気がこもりやすい洗面所や脱衣所、また、クローゼット専用タイプもありますので洋服と一緒に引っ掛けてお使いください。これから本格的にはじまる今年の梅雨は、竹虎の調湿竹炭パックで、じめじめやカビ防止の一助となればと思います。今の季節、竹林では筍が竹になりつつありますが、竹はわずか三カ月で親竹と同じ大きさに育ちます。伐っても伐っても毎年どんどんに生えてきますので、資源的にも無尽蔵ともいえるスーパー素材です(笑)。


孟宗竹


そんな竹の生命力、そしてそれを活かす職人の知恵と技術が詰まった竹炭パックは、皆様のより豊かで健康的な暮らしのための虎竹の里からのご提案です。日本の風土に根差した、竹炭の優れた力をぜひ一度体験していただきたいと心から願っております。今日も曇り空の下ではありますが、心は青空にそよぐ竹のような爽やかさで、この梅雨を笑顔で乗り切りたいです!竹虎の調湿竹炭パックが、そのお手伝いをさせていただきます。



根曲竹の籠の魅力と伐採現場の裏側

根曲竹角八ツ目手提籠バッグ


根曲竹(ねまがりだけ)という竹は、非常にユニークな特徴を持った竹です。この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」にも、たまに登場していますが寒い地域に成育する笹の仲間です。直径も2センチ程度の細さで積雪地帯に自生するこの竹は、雪の重みに耐えながら育つため「根曲」の名前の由来ともなっているように、根元が湾曲しているのです。


いわゆる日本三大有用竹の孟宗竹、真竹や淡竹のような直径の太い竹とは異なり一見細くて頼りも見えますが、冬の間、そうやって鍛えられているので、驚くほどの強度としなやかさを兼ね備えた秀逸な竹材です。「真竹より篠竹、篠竹よりスズ竹、スズ竹より根曲竹」東北には、そうした言葉があるほど、根曲竹はその堅牢さと、竹細工にした時の美しさにおいて特別な存在として知られてもいます。


根曲竹角八ツ目手提籠バッグ


根曲竹角八ツ目手提籠バッグも、この特性を最大限に活かした逸品です。この手提籠バッグの目を引くのは、その美しい編み目。細く割った根曲竹を丁寧に編み込んだ八ツ目編みは、竹材そのままの無骨さを残したままでも洗練された印象を与えます。自然素材である竹の温もりと、職人の手仕事による丁寧な仕上がりは、使うほどに愛着が深まります。




さて、この美しい根曲竹を手に入れるまでには、実はあまり知られていない想像以上の苦労があります。虎竹などの竹林と同じように、根曲竹が生息するのは急峻な山深い地域、ただひとつ大きく違うのがクマとの遭遇があることです。根曲竹の伐採現場に行くと、笛を吹き鳴らし爆竹に火をつける物々しさなのです。是非、ご関心のある方はYouTube動画もご覧になってみてください。


根曲竹角八ツ目手提籠バッグ


虎竹の里でも、誰もいない山中でイノシシに出会う事があります、縞模様のある小さなウリ坊なら良いですが、真っ黒いイノシシは小さくてもドキリとします。人に向かってくる事もあるクマなら、どれくらい恐ろしいか想像してしまいます。そうした苦労を経て伐採された根曲竹は、熟練の職人の手によって丁寧に加工され、この美しい手提籠バッグへと生まれ変わっているのです。


根曲竹角八ツ目手提籠バッグ


根曲竹の魅力は、堅牢さと使い込むほどに色合いが深みを増し、独特のツヤと光沢を放つところ。同じ自然素材でも、ボクたちの虎竹や、白く晒した白竹とは又違う竹の魅力があります。



虎竹風鈴で感じる涼味、真夏の心地よい自然の風

虎竹風鈴


夏の強い日差しを避けて、日陰の縁台に腰かけると、スーッと涼しい川風が吹きぬけ、それと共にチリンチリンと風鈴の音。エアコンで温度を下げた室内も良いですが、こうして自然の涼味を感じられるのも、日本の暑い夏ならではの風物詩です。最近は、あまり風鈴の音色を耳にすることも少なくなりましたので、たまに聞こえてくる優しく甲高い音は、本当に嬉しいものです。


風鈴の起源をご存知でしょうか?中国では、竹林に青銅製の鐘のような「風鐸(ふうたく)」を吊るして、風の向きや音の鳴り方で吉凶を占う風習があったそうです。そんな大陸から伝来した風鐸を日本では魔除けに使い、風鈴となったと言いますからもともと、竹林で使われていただけあって、風鈴には竹が相性抜群なのかも知れません。


黒竹筏風鈴


だからという訳てもないのですが、竹虎では今年、新しい風鈴を3種ご用意する事にしました。黒竹いかだ風鈴は、深みのある黒竹を筏状に組んだ風鈴です 。虎竹の里は、日本唯一の虎竹の産地ですが、すぐお隣の町では昔から良質の黒竹が生産されています。高知県の黒竹は、古くは竹笛の素材として多用されていましたが、茶道、華道などにも使われる品格ある竹材です。現品限りではありますが、ひとつひとつ独自の表情を持つ風鈴に仕上がっています。


竹風鈴


赤染いかだ風鈴は、女竹を鮮やかな赤色に染め、筏型に組んだ製品で、元々は花籠の下に敷く花台として作られています。和洋どちらのインテリアにも調和しそうな赤染めは、竹の素朴さを保ちつつ色彩で新たな表情を醸し出しています。


虎竹四海波風鈴


最後に日本唯一の虎竹で編んだ四海波風鈴です。馴染の形と可愛いサイズで花籠としても人気です。「四海波」には四方の波風が治まり平和でありますように、との願いが込められていますから現代の世の中にこそ必要な籠のひとつと言えそうです。これらの竹風鈴は、短冊をお好みのものにすることで雰囲気も変わります。暑くなりそうな今年の夏には、竹風鈴の心地よい音色に自然の風を感じていただきたいと思っています。





日本の玄関を彩る竹の芸術「袖垣」

虎竹袖垣


玄関先にそっと佇む竹の袖垣(そでがき)。かつて日本の町並みでは、どこの家の玄関脇にも当たり前のように設置されていたものでした。目隠しとしての実用性はもちろん、自然の竹を活かした美しい佇まいが訪れる人の心を和ませてくれる。そんな、竹の芸術品ともいえる存在だったのです。


大量生産されていましたので、竹虎では数十人の職人が分業体制で袖垣を製造していました。竹枠を組む職人、竹枠に割り竹を巻いていく職人、竹ヒシギや竹枝で飾りを付け、カズラやシュロ縄で格子を縛って仕上げていく職人。それぞれの工程を支える職人たちが一丸となって、次々と袖垣を仕上げていく様子は、まさに活気に満ちたものでした。毎月のように大型トラックに満載された袖垣が全国へと出荷されていったのです。日本中の一軒家のお住まいで、きっと多くの方に使っていただいていたと思います。


虎竹袖垣製作


でも、その裏側には忘れてはならない存在があります。それは、素材を供給してくださる山の職人さんたちです。竹の伐採はもちろん、竹枝集め、飾りに使うカズラや杉皮の採取など。それぞれの素材には専門職人がいて、その手で丁寧に山から届けられてきました。そして、竹材加工にも竹割りの専門職人、ヒジキ打ち職人など、部材ごとの専門の方がいましたので、一枚の袖垣には一体何人の手が関わっていたのだろうか?内職さんも含めて数えきれないほどです。ただ、単なる大量生産と呼ぶにはあまりにも濃密で丁寧な、地域ぐるみで人の手と愛情が詰まった工程。それが、竹虎の袖垣づくりでした。


時代の流れとともに、袖垣の需要は激減しました。現代の住宅ではあまり見かけなくなったかも知れません。けれど、それでも、細々とではありますものの、竹虎では今も袖垣を作り続けています。手仕事の温もり、国産の上質な竹の風情、日本の暮らしと文化が育んできた伝統。そのすべてが袖垣の中に息づいていると考えているからです。玉袖垣をはじめ、様々な意匠の袖垣には、ただの竹フェンスにはない趣があります。一つ一つ、職人が素材を見極め、丁寧に作り上げる丈夫で美しく、時を重ねるごとに味わいが増す袖垣を、お求めいただける限り今も変わらずご提供していくつもりです。


竹虎前掛


袖垣は日本家屋だけでなく、現代の住宅にも不思議なほどよく馴染みます。玄関脇だけでなく、お庭の一角やベランダなどに設置するだけで、空間に和のアクセントが生まれます。一枚の袖垣が生み出すのは、視線をやさしく遮るだけではありません。光や風の通り道が変わり、心地よいリズムが生まれ、日常に新たな趣ができるのではないかと考えています。


玄関先を彩り、気がつけば暮らしの中にそっと寄り添う袖垣。それは、日本で続いてきた懐かしい風景であると同時に、未来にも伝えていきたい美しい伝統文化でもあります。手仕事の技、竹のぬくもり、そして受け継がれてきた袖垣の魅力に触れていただけると嬉しいです。





白石白雲斎さんと竹虎二代目の、煤竹と白竹の昭和レトロな網代手提籠バッグ

煤竹網代手提籠バッグ


竹虎の倉庫で棚の奥深くに仕舞われていた竹手提籠バッグは、ただ古いだけの「竹」ではありませんでした。箱を開けた瞬間に、まるで何かを語りかけてくるような存在感、本物の煤竹だけが醸し出す雰囲気にボクは一瞬で心を奪われます。煤竹(すすだけ)と白竹を組み合わせて、丁寧に編み込まれた網代編み、特徴的なのは竹籠バッグが作られ始めた頃に良く使われていた、持ち手と本体を繋いでいる金具です。今ではあまり見かけないデザインに昭和レトロを感じる逸品でした。


煤竹網代手提籠バッグ


深い飴色に輝く竹肌の煤竹とは、古民家の囲炉裏やかまどの煙で、100年、150年、時には200年という気の遠くなるような年月をかけて自然に燻されて生まれた竹です。昔の日本家屋では、竹材が天井や屋根材に多用されていました、そこに日々立ち上る煙が、長い時間をかけて竹の表面を深く美しい色合いに変えていったのです。まさに「時間職人」だけが作り出す事の出来る、宝石のような竹材。囲炉裏の生活がなくなった現代では手に入れるのが非常に難しい、希少な素材です。


煤竹網代手提籠バッグ


一方で白竹も、晒したばかりの真っ白な色合いが経年変色して落ち着いた色目になっていて、煤竹の編み込みに馴染んでいます。この二つの異なる竹が、網代編みされて一つの籠の模様を作り出している所が、この籠のひとつの魅力です。重厚な煤竹が時間の重みを語り、白竹が現代の空気感をまとわせる...もしかしたら、作家の方がそんな感覚を持って創作されたのだろうかと想像してみました。


煤竹網代手提籠バッグ


実はこの手提げ籠バッグは、竹虎二代目・山岸義治が特注で製作を依頼したものでした。祖父である義治は、虎竹の里にしか成育しない虎斑竹の育成と普及に尽力した人でした。江戸時代には、土佐藩の特産として藩外に出す事を厳しく制限された虎竹ですが、それ故に、知名度が低かったのです。その竹を全国区にして、土佐の竹虎として名声を広めたのが義治でした。


煤竹網代手提籠バッグ


この煤竹バッグは、そんな義治が特別に注文して製作されたという事が、ボクにとっては更なる重みを与えてくれます。製作を依頼されたのは、竹虎二代目と非常に懇意にして下さっていた竹工芸家・白石白雲斎(しらいし はくうんさい)さんではないかと思っています。白雲斎さんは、伝統を重んじながらも、常に新しい表現に挑戦してきた職人で、多くの秀逸な作品を遺されています。特に虎竹を使った花籠などは、オーソドックスでありながら、他の竹人が真似のできない高みの技を感じます。


決めてとなったのは、生前に白雲斎さんから譲られたフィリピン製の籐編み籠と同じショルダーストラップ用部材が取付られている事です。国産の煤竹バッグに、一見このような違和感のある設えができたのは、祖父の注文なのか?作家の遊び心なのか?今となっては正確には分かりませんが、おそらくその両方だったのかも知れません。


煤竹網代手提籠バッグ


更に、この竹籠の魅力は、昭和らしさが漂う、懐かしい持ち手と本体を繋ぐ金具や、どこか男性的な力強さを持った直線的で凛としたフォルムも印象的です。煤竹という和服はもちろん、現代の洋服ともよく馴染む、自然素材が長い年月をかけて醸し出す風合いを眺めていると、おのずと竹虎の創業から百年以上、竹と共に歩み続けてきた歴史に思いをはせます。この手提籠バッグも、四代繋いできた社歴の中で生まれた物語のひとつです。





無添加・無香料、アトピーのボクがおすすめの洗濯洗剤|竹炭の洗い水

無香料の洗剤・竹炭の洗い水3リットル


こう見えてボクは身の周りのことは普通の男性よりは結構出来る方だと思っています(笑)。何故かといいますと、中学1年生から全寮制の明徳義塾という中高一貫教育の学校で過ごしたからです。そして、さらに高校卒業後、大学と合わせると10年間、親元を離れての一人暮らしが続きましたので、ある程度の事は自分でする(意外なところでは裁縫も割合やります)のが当たり前に身に付きました。だから、洗濯などは、駆け出しの主婦の方よりも要領が良いのでは?と真剣に思っていた時期があります。今は、あまりしなくなりましたので、ちょっと自信ありません。


子供の頃の竹虎四代目


そんなボクが洗濯に、人一倍思い入れというか、考える機会が多かったのは、小さい頃から皮膚科の病院にいくらお金を使ったか分からないと、母が嘆くほど肌が弱く、アトピー体質だった事に由来します。余談ですが、あまりにアレルギー性皮膚炎が治らないのを心配した母に、ある日菩提寺の住職さんの所に連れていかれました。そして、真っ裸にされた後、祈祷と共に護摩壇の燃えさえる火の上にかざされるという、今では考えられないような、凄い経験をしたことがあるほどです(笑)!子供心にも、本当に熱くて怖くて大変でした。


無香料洗剤で洗濯した竹虎Tシャツ


まあ、それはさておき、そんな自分がアトピーを再認識するのは、中学入って早々の事です。首元や袖口あたりが赤く腫れあがり、じっとしていられないくらい痒くてたまりません。あれこれ原因を考えたりしましたが、最終的に行き着いたのが洗濯洗剤だったのです。最初は洗濯の仕方のなど知りません。粉洗剤しかない時代ですが、洗剤を沢山入れた方が汚れが良く落ちると勘違いしていました。


アレルギーの方のための洗濯洗剤


明徳は須崎市横浪三里の人里離れた陸の孤島とも呼ばれた谷間にあります。そこの、冷たい谷水には洗剤も十分溶けることがなく、それで洗濯するものですから衣類に洗剤が残っていたのです。通学に着るための硬い襟首やシャツや、袖口が直接肌に触れる部分は、洗剤の溶け残りが刺激になったのでしょう。戻れる事なら、水のような液体の竹炭の洗い水を、あの時のボクに教えてあげたい気持ちです。


在学中には、校内の売店に赤いボトルの液体洗濯用洗剤が置かれるようになります。液体だから、粉洗剤のように溶けずに残らず使い勝手がいいのではと、すぐに購入して使いました。けれど、これもボクにとっては良くありません。思春期の男の子は汗も油も多いのか?襟首が真っ黒い汚れになるので、液体洗剤を部分的につけて洗うと汚れ落ちがいいのですが、成分が残っていたのでしょうか、やはり同じように赤くなり強い痒みがありました。


ステロイド軟膏


アトピーの治療のために、その後高校を卒業しても十数年通い続けることになる高知市内の皮膚科の先生に診てもらっていました。ある時、いつものように診察を受けながら、「洗剤を使うと、どうしても襟や袖口が痒くなるんです」と洗濯の事を話してみました。すると先生は、「それなら、水洗いだけにするのが一番良いかもしれないね」とアドバイスをくれたのです。アレルギー肌への刺激を考えれば、原因となっている可能性のある洗剤を使わないのが一番シンプルで直接的な解決策だ、ということでした。明徳は全員クラブや野外活動が活発で衣類は結構汚れます。だから、洗剤なしの洗濯は考えたことがありませんでしので専門家である先生からの言葉は、ボクにとって大きな気づきでした。


竹炭の洗い水汚れ落ちテスト


アドバイスを受けて、水だけで洗濯するようになりました。確かに、洗剤を使わないことで、辛かった痒みや赤みはかなり軽減されたように思います。肌への負担が明らかに減ったことを実感しました。ただ、正直なところ、汚れ落ちの面では少し物足りなさを感じることもありました。特に汗をたくさんかく夏場や、泥汚れなどがついた時には、「これで本当にきれいになるのかな?」と若干不安になります。肌へ優しさを取るか、洗浄力を取るか...バランスを考えて、直接肌にふれる下着類のみ洗剤無で洗う事にしたのでした。


無添加・洗濯洗剤竹炭の洗い水


こうして、学生時代に洗濯に若干苦労したことのあるボクが、同じような症状のあるアトピーや敏感肌で悩んでいる皆様に、安心してご愛用いただける竹炭の洗い水をお届けできている事に不思議な縁を感じています。学生時代のボクは、水だけで洗濯することもありましたが、あれから数十年の時を経て現在では無添加ながら、竹のパワーを活用した洗濯洗剤ができたのです。


孟宗竹


竹炭の洗い水は、その名の通り、土窯で高温で焼き上げた最高級竹炭から生まれた自然由来100%の液体洗濯用洗剤です。界面活性剤はもちろん不使用、無添加、無香料、蛍光増白剤、漂白剤といった化学的な成分も一切使用していません。


国産竹炭


原料は竹炭と水だけ、まさに天然そのもの。その昔、おばあちゃんがカマドの灰を大きなタライに溶かして洗濯板でゴシゴシやっていた、おばあちゃんの知恵を現代に活かした洗剤なのです。



「美食界のハーバード」名門フェランディ・パリの教材に竹虎の竹炭パウダー

竹炭ハンバーガー


ある日、突然に知人から真っ黒なハンバーガーの画像が送られてきました。中に挟まっているのはサーモンでしょうか?真っ黒なバンズに、赤い色合いと緑の野菜、そして白いソースがチラリと見えていて思わず食欲をそそられます。実は、この画像の送り主は地元高知県の古い知人で、全くの異業種から食の世界に入りクロワッサンのお店を始めたハンサムボーイです。今回は、新たな高みを目指して、パン作りを学び直すために単身パリに渡ったというのは聞いていました。


フェランディ・パリ


ところが、知らなかったのですが、彼の入学しているのは100年以上の歴史を誇り、「美食界のハーバード」とも言われる、最高峰の教育機関である名門フェランディ・パリという料理学校だそうです。料理、製菓、パンなど幅広い分野で、基礎技術と革新性を重視した教育に魅かれて世界中から才能ある若者が集まる、国際的な学びの場から届いた真っ黒ハンバーガー。「黒」の正体は予想通り竹炭パウダー(bamboo charcoal powder)でした。


竹炭パウダー


しかし、驚くのはこれからです。何と、この世界一と言ってもよい美食の街で、次世代を担うシェフたちが教材として使っている竹炭パウダーが、何を隠そう竹虎からお届けさせてもらったものだったのです!彼も、最初は出てきた竹炭のパッケージを見たら「虎斑竹専門店 竹虎」と書かれているのでビックリ仰天だったそう!それは、そうです、遠い異国の地で、まさか日本、しかも高知の片田舎の竹炭パウダーが登場なんて!?思わず手にして教室で叫んだのでないだろうか(笑)なんて勝手に想像しています。でも、一人で頑張っている中で、同郷の食用竹炭を見て興奮したのは間違いありません!


国産竹炭パウダー


竹炭パウダーの最大の特徴は、その驚くべき細かさです。粒子径はわずか15ミクロン(0.015ミリメートル)しかありません。この微細な粒子のおかげで、食品に混ぜてもザラつきを感じさせず、滑らかな舌触りなのです。そして、もう一つシェフやパティシエの方々から支持されている重要な特性が、無味無臭であること。イカスミのように独特の風味を持たないため、素材本来の味を邪魔することなく、料理や菓子に深い黒色だけを加えることができます。この特性から「モノクロスイーツ」など、見た目のインパクトも大切にする現代的な料理やデザート作りに重宝されています。


パリの竹炭スイーツ


さらに、竹が地中から吸い上げたカルシウム、カリウム、ナトリウム、鉄分などの天然ミネラル分を含んでいる点も注目されます。日本では古くから「炭職人に胃腸の悪い者はいない」と言われるなど、炭の持つ吸着性から健康維持に利用されてきた歴史があり、現代でも「チャコールクレンズ」や「デトックス」といったウェルネスという形で期待されています。


孟宗竹


竹炭パウダーは、厳選された原料を使い伝統的な製法によって生み出されています。地元四国産の竹を使い、昔ながらの土窯を改良した竹炭専用窯で、熟練の職人が季節により、気温により、湿度により、積み重ねてきたカンと五感をフルに使って1000℃を越える高温で微妙に調整しながら焼き上げているのです。


竹炭パウダー、パリのお菓子工房


そんな竹炭が、海外の食の世界に受け入れられ出したのはいつの頃だったでしょうか。若きパティシエの方が、様々な新しい試みをされている実験的な工房にお伺いさせてもらった事もありました。


竹炭パウダー、パリのお菓子工房、竹虎四代目(山岸義浩)


以来、日本の高品質な竹炭パウダーは、そのユニークな特性から海外でも注目され食材に活用されています。ボク自身も現地に何度も足を運び、多くのシェフが竹炭を使ったバラエティ豊かな料理やスイーツを頂きました。竹虎のウェブサイトでも、それらのレストランでの使用実績を一部ご紹介していますが、日本の伝統素材が海外の食文化と融合し、新たな価値を生み出しているのは予想外の喜びでもあります。


クロワッサンにも竹炭?


料理の世界で「黒」、特に竹炭が注目される最大の理由は、やはりその圧倒的な視覚的インパクトです。深くマットな黒色は、料理やデザートにモダンで洗練された印象を与えます。そして無味無臭という特性が、料理の味や香りを変えずに色彩だけを加えられるため、料理をされる方にとっては価値ある素材なのです。フェランディ・パリで学んだ彼も、帰国したらクロワッサンも更に進化して真っ黒なパンも誕生しそうで楽しみにしています。


竹炭ハンバーガー


日本唯一の虎竹を守り続けてきた竹虎。今年で創業131年となる、竹への思いと取組みから始まった食用竹炭パウダーが、遠くパリの名門校で新たな創造のお手伝いができている。この話を聞いたとき、ボクは伝統と革新、食を通じた文化交流の繋がりに胸が熱くなりました。


パリの夕日


今回のフェランディ・パリでの活用は、美しい日本の自然と、伝統の竹炭職人の技とがメイドイン・ジャパンの品質となり、少し大げさかも知れませんが世界最高峰の料理界で認められたのだと思います。古来より日本人の生活に寄り添ってきた竹の計り知れない可能性と、それを未来へ繋ぐ人々の営みに、改めて思いを馳せて頂けたら嬉しいです。





国産竹ざる編んでます!梅仕事を心待ちにされる皆様、今年からはじめられる皆様へ

国産竹ざる、竹虎四代目(山岸義浩)


ニュースキャスターの方が「梅雨入り」なんて言葉を話ものだから、ええっ!?本当に...何かの間違いでは?なんて思いましたが、沖縄では統計を取り出した、この70数年間で最も早い梅雨入りは1980年の4月20日頃だそうです。だから、沖縄で来週あたりに梅雨入りするかも、なんて驚くことでもないようです。


日本製竹ざる、青竹踏み天日干し


本州、九州、四国に梅雨前線がかかるのは、もう少し先のことではありますが、「梅雨」となればボクたちが思い浮かべるのは一つしかありません。そうです、土用干し用につかう網代(あじろ)編みの竹ざるや、エビラの事です。


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毎年、梅雨明けの空が待ちかねて、ジメジメとした雨の合間に顔をのぞかせる力強い太陽の日差しの下が行われる土用干し。今から、お客様が梅干し作りを楽しまれている様子を思い浮かべると本当に嬉しくなります。


梅干し作り、梅仕事、土用干し


自分たちが心を込めてお届けする竹ざるが、皆様の梅仕事のお供になれることを、心から誇りに思っています。


国産竹網代ざる


特にボクたちの竹虎では、昔ながらの「網代編み」の竹ざるの製造を続けています。高知県では、この網代編みされた竹ざるのことを親しみを込めて「サツマ」と呼んできました。。これは、かつて孟宗竹の竹林面積が日本一で竹産業が盛んだった鹿児島県との間に、深い技術交流があったことの名残です。


国産竹ざる製作


昔は、高知から腕利きの竹職人が鹿児島の産地に赴く事もあり、行った先で竹の技術を磨いて帰ってくることがよくありました。その際に、働いていた竹工房での優れた技を持ち帰ると共に、中には鹿児島でお嫁さんを見つけて高知へ帰ってくる若い職人さんもいたそうです。ですから、高知の竹細工が盛んな地域では、奥様が鹿児島出身という方も多かったと聞いています。人と人との繋がりが、技術と共に土地に根付いていったのです。


古老の竹職人


竹細工というと、一般的にはしなやかな真竹を使うことが多いのですが、ここ高知では、より丈夫で手に入りやすい孟宗竹や淡竹が伝統的に使われてきました。竹虎でも、そうした先人たちの知恵と伝統をしっかりと受け継ぎ、昔ながらの竹材を使い、熟練職人だった先人たちの伝統の技をそのままに、一つひとつ丁寧に竹ざるを編み上げています。




父や祖父から受け継がれて続いてきた昔ながらの竹ざるが、現在まで繋がり国産の梅干しざるとして、土用干しに大活躍するのです。


国産竹ざるヒゴ


青物細工と言うのですが、自然の竹をそのまま編みこんだ竹ざるや、竹籠類は海外からの安価な製品が沢山輸入されています。日本国内の青物細工は、こういう影響もあり衰退して無くなったものも多数あります。しかし、そんな中でも、環境意識や食の安全に対する意識の高い方々が、あえて竹虎の作る国産の竹ざるを選んで下さっています。そんな全国の皆様からの応援が、ボクたちの伝統の継承を力強く後押ししてくれる、唯一の頼みです。


竹製エビラ


また、皆様は「エビラ」という竹編みの平ざるをご存じでしょうか?農家さんでは、昔から干し大根や干し椎茸といった自家製の干し野菜を作るのに普通に使われてきた道具です。田園地帯を歩けば、庭先で見かける竹製品ですが、製作されなくなっていました。でも、きっと都会に暮らす皆様のお役にたてるはずとの思いで、随分前に復刻して現在に至っている製品です。


養蚕、蚕棚


エビラは、元々は養蚕が盛んだった時代に、蚕棚(かいこだな)として使われていたものです。蚕を飼う事がなくなり、大量にあったエビラを干し笊として転用していたのが始まりで、その機能性や便利さは折り紙付きです。ただ、このような伝統的な竹細工を製作し続けている所は、今の日本ではほとんど無くなってしまっています。だからこそ、この最後に残されたかもしれない貴重な技を未来へ繋いでいくことが、ボクたちの大きな使命だとも感じているのです。


梅干し作り、梅仕事、土用干し


今年もぜひ、竹虎の国産竹ざる、そして梅干しざるを使って、愛情たっぷりの美味しい梅干しを漬けてお楽しみください。手仕事の温もりが、きっと皆様の食卓を豊かに彩ってくれるはずです。虎竹の里から皆様にお届けさせて頂く竹ざるが、健康で明るい暮らしと、楽しい土用干しのお手伝いができれば幸いです。





竹虎スタッフ愛用!小さ目のスズ竹市場籠で感じる、毎日の暮らしに竹細工

スズ竹市場籠でピクニック


さて、皆様ゴールデンウィークもいよいよ本日限りとなりました。今回の連休は少し短かったこともあり、また航空機運賃も高めだったそうで、近場で楽しまれる方が多いと新聞に書かれています。そこで、もしかしたら身近に行けるピクニックやキャンプ等にお出かけになられた方も多かったのではないでしょうか。


車積スズ竹市場籠


なにも、黄金週間に限ったことではありません。たまの休日には、自然の中でリラックスされたいと思って、海や川あるいは山に向かわれる事でしょう。そんな屋外での行楽に活躍するのが、スズ竹市場籠です。この手提げ籠が活躍するのはお買い物だけではありません、幅広いフォルムは車に乗せても安定感があり、荷物の出し入れがしやすい上に、とにかく丈夫なのでアレコレ何でも放り込めるから使い勝手も最高です。青空の下、スズ竹市場籠が活躍している光景は、ボクたち竹虎としても本当に嬉しいものなのです。


竹虎スタッフの使う市場籠バッグ


でも、皆さんが市場でご愛用されたり、行楽に連れて行ったりするスズ竹市場籠と、竹虎のスタッフが毎日使っている籠とは、実はちょっとサイズが違ったりします。そうなのです、確かに荷物が沢山入れられる大きなものが人気ですが、竹虎社員が毎日通勤に使っているサイズは(小)だったり(特小)だったりします。なぜかと言うと、日常使いには、あまり荷物が入り過ぎても重たくなってしまうから。毎日使うものだからこそ、これくらいのサイズが本当に手ごろなのです。


小さめスス竹市場籠


通勤やお買い物など、日々の暮らしの中では、ピクニックほど多くの荷物を入れることは少ないと思います。お財布、スマートフォン、手帳、小さなポーチ、お弁当箱、ハンカチ...。そんな「いつもの荷物」には、大きな籠よりも(小)や(特小)サイズの方が、使い勝手が良い場面が多いんです。籠自体が軽い上に、必要以上に物を詰め込みすぎることもないので、一日中持ち歩いても負担になりにくいと言います。


スズ竹


スズ竹は、東北など寒い地域に自生する、非常に粘り強い性質を持った竹です。竹と名前がつくものの、ボールペン程度の太さしかない笹の仲間ですが、厳しい自然環境が育んだその強靭さとしなやかさがあるからこそ、毎日使ってもへたれない、頼りになる市場籠が生まれます。


スズ竹市場籠ピクニック


自然素材である竹の籠が、いつも隣にあることは単に便利なだけでなく、どこか心に豊かさをもたらしてくれる気がします。豊かな日本の自然と、編み込みから伝わる職人の手仕事の温もり、使い込むほどに増す風合いは、ささやかだけれど、かけがえの無い価値です。環境に配慮した暮らしや、本物の素材を大切にしたいと考える方々にも、きっと共感していただけるのではないかと思っています。


スズ竹市場籠


大きなサイズのスズ竹市場籠はもちろん魅力的ですが、もし「毎日使える竹籠や竹バッグを探している」「普段使いできる竹の手提げ籠が欲しい」と探されているのでしたら(小)や(特小)サイズのスズ竹市場籠にも目を向けてみてください。買い物籠としてだけでなく、日々の生活の相棒として、竹ならではの心地よさと彩りを添えてくれるはずです。



五月晴れの鯉のぼりと真竹

青空に鯉のぼり


本日、五月五日は子供の日です。あちらこちらに鯉のぼりが泳ぐ季節でもあります。この連休の高知は、天気に恵まれています。五月晴れの青いそらに元気に泳ぐ鯉のぼりを見つけると清々しい気持ちです。高知県では、鯉のぼりと一緒に英語のフラッグから、その名前が付いた「フラフ」と呼ばれる大きな旗を揚げます。日本各地、それぞれの地方により、鯉のぼりの習慣も微妙に異なっているのだろうと思います。




フラフと聞きましても、どんなものかご覧になられた事のない方も多いと思います。南国土佐らしい鮮やかな色合いのフラフは、このように製作されています、動画がありますのでよかったらご覧ください。


鯉のぼりと真竹


さて、このような鯉のぼりなのですが、近年の鯉のぼりを立てるポールの多くは、アルミ合金製だと聞きいて少し驚きました。軽くて、丈夫な上に、使わない時には短くして収納しておけて便利だからだそうですが、鯉のぼりを立てるのなら、の他には考えた事のなかったボクなどは、かなり寂しく感じています(笑)。子供たちの健やかな成長と立身出世を願う大切な鯉のぼりのポールだからこそ、竹ほど、ふさわしい物は他にないと思うのです。


鯉のぼりを支える真竹


なぜなら、今までも何度となくお話していますように、竹は驚異的な生命力と成長力を持っているからです。竹は、筍として顔を出したかと思うと、グングンと伸びて、わずか三カ月で20数メートルもの高さにまで大きくなります。天を目指して真っ直ぐに伸びるその姿は、子供たちの健やかな成長と立身出世を願う親心そのものではないでしょうか。


海風


だからこそ、日本では「松竹梅」と縁起の良い植物にも数えられている竹、これほど鯉のぼりを立てるのにふさわしい素材はありません。


遠くに鯉のぼり


それにしても、この高台は心が洗われるような落ち着いた長閑な景色が広がっています。強い海風に鯉のぼりが元気に大空に泳いでます、お子さんの健やかな成長を心から願う大切な飾りには、やはり生命力あふれる本物の竹が似合います。



蘇るスズ竹市場籠、世代を超えて人に寄り添い続けるために

スズ竹市場籠


竹手提げ籠の中でも、一番日常的に皆様がお使いいただいてるのはスズ竹市場籠かも知れません。何と言っても抜群の丈夫さと使いやすさ、しなやかで軽いのに、重たい荷物を入れてもびくともしない。だから、毎日のお買い物や野外へのお出かけはもちろん、かつての築地市場や現在の豊洲市場でも、プロの料理人の方々が買い出しに愛用するほど、実用性に優れた竹籠なのです。


使い込まれたスズ竹市場籠


これだけ日々活躍してくれる籠ですから、どうしても傷みやすい部分が出てきます。実際、市場が移転する前には、東京の出張の際に何度か早朝の築地を歩いた事がありますが、本当にかなりの高い確率で、使い古したスズ竹市場籠の壊れた部分にガムテープで補強した強者の籠に出くわしました(笑)。


手提籠持ち手


「手にされている、その籠!写真に撮らせてもらえませんか?」何度、そう言いかけた事か...(笑)。


スズ竹行李


スズ竹は、主に東北などの寒い地方で育つ、細くしなやかでありながら非常に丈夫な竹です。その強さと柔軟性から、かつては市場籠だけでなく、衣類を入れる行李も大量に製造されていた時代があります。




しかし、このスズ竹もプラスチック製品の登場により活躍の場を段々と失くしていきます。そして、他の竹細工と同じように職人の高齢化と共に編まれる量が激減し、更には近年の120年に一度の開花時期を迎え、その後一斉に枯れてしまうという大自然のサイクルで材料が手に入りにくくなり、スズ竹製品の減少に拍車がかかってしまっているのです。だからこそ、せっかくの市場籠は、修理して使い続ける価値があると、ボクは強く思っています。


スズ竹市場籠経年変色


先日も、長年大切に使われてきたスズ竹市場籠の修理をお預かりしました。編みあがった時には、少し青みかがっている竹肌が、籠全体に渡って美しい飴色に変化し、深いツヤを放っているのを見ると、どれだけ持ち主の方に愛され日々の暮らしに寄り添ってきたかが伝わってきます。


市場籠四隅の穴


竹細工の素晴らしいところは、たとえ傷んだり壊れたりしても、修理によって再び命を吹き込むことができる点です。特にスズ竹市場籠は丈夫なため、部分的な手直しをすれば、まるで新品のようになり、生まれ変わった籠となって何十年も使えることが多いのです。


輸入手提籠底四隅を籐補強


なので、これからも末永く使っていただきたいという想いで、傷んだ部分を丁寧に補修させていただきます。持ち手を取り換え、穴の開いた四隅はスズ竹素材を持っていないため真竹で代用して補強し、その上を籐でかがっています。


市場籠の縁巻


また、縁巻も場合によっては内側に使われている芯竹が古くて弱っていたり、折れたりしている場合には、全て新しい竹でやり替え、新しくして籐で巻き直すと、籠はまた新しい輝きを放ち始めます。


スズ竹買い物籠修理完了、竹虎四代目


修理を施した箇所は、最初は新しい竹の色合いですが、古い素材と真新しい素材のコントラストは良いものです。これが、使い込むうちに周りの色合いと馴染んで、さらに味わい深い表情になっていくのも、たまらない魅力です。


スズ竹市場籠ハイキング、キャンプ、お花見


それぞれのお客様がご愛用されてきた籠は、同じ修理でも実はひとつひとつ程度が異なり別注品の竹細工を製作するようなものでもあります。そのため、時にはお客様が想像されているよりも修理費用がかかってしまうこともあります。でも、若干の出費はありますものの、出来あがったお品をご覧なられた皆様は、こちらのお客様のようなご感想を言っていただきます。


市場籠経年変色


(お客様のお声)

お直しの竹かご受け取りました!丁寧にしっかりとお直ししていただきありがとうございました、また使用できるの楽しみです!さすがの技術に感動してます。竹虎さんの、カゴも欲しくてSサイズも購入させていただき使っています、まわりから素敵と褒められます、両方とも大切に使います。どうぞ皆様によろしくお願いします。インスタストーリーにお直しカゴがでてきて、感動してました。ほかの商品も魅力的で竹製品、気になります。


野外の行楽に竹手提バッグ


こうして喜んでいただけることが、職人たちにとっても何よの励みです。愛着のある籠を、再びお客様の元へお返しできた時の感激は、言葉になりません。


新品手提籠


竹製品を修理して世代を超えて使い続けることは、まさにSDGsやサステナビリティを目指す現代社会に合った、昔から日本にある、素晴らしい伝統文化だとボクは思います。プラスチック製品なら捨ててしまうような状態でも、竹細工なら修理して使い続けることができる。これは、日本の「もったいない精神」であり、物やひいてはコトや人を大切にする心そのものではないかと感じるのです。


クルミ手提げ籠バッグ


YouTube動画やインスタグラムで情報発信するせいもあって、竹籠修理のお問い合わせが増えています。竹編みだけではなくて、時には山葡萄やクルミ、アケビの籠などのご相談もいただきます。お客様の物を大切に使い続けたいと言う気持ちがある限り、できるだけの対応をさせて頂いています。




この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」をご覧の皆様の中でも、もし、ご愛用のスズ竹市場籠や、その他の竹籠、竹細工の傷みでお困りでしたら、諦めるのは早いです(笑)。その前にぜひ一度、創業131年となりました竹虎にご相談ください。心を込めて、大切な籠を蘇らせるお手伝いをさせて頂きます。





敏感肌、アレルギーの方へ無臭・無添加の液体洗濯洗剤 | 竹炭の洗い水

アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤「竹炭の洗い水」


洗濯物の臭い、特に部屋干ししたときの、あのなんとも言えない嫌な臭いに悩まされている方は少なくないのではないでしょうか。無臭をうたう市販の洗剤を使っても、なぜか臭いが残ってしまったり、強い香りでごまかしているように感じたりもします。


自然派洗濯洗剤


先日、竹虎にお客様であるK様から、まさにそんなお悩みを解決できたという、嬉しいお声をいただきました。「カミサンが早々洗濯に使い、全然匂わないと喜んでます」とのこと。以前、有名メーカーの部屋干し洗剤で気分が悪くなるほどの経験をされた後、竹虎の「竹炭の洗い水」に辿り着かれたとの事でした。そこで今回は、K様に喜んでいただけている竹炭の洗い水が、なぜ多くの方に選ばれているのか、その秘密をお話しさせていただきます。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


冬場だけでなく、これからの梅雨時などには特に部屋干しをする機会は多いものです。そんな時、一番気になるのが生乾き臭。竹炭の洗い水はそんな悩みに応える匂わない洗濯洗剤として、多くのお客様にご愛用いただいています。K様のお声にもあったように、「本当に全然匂わないし、良いですね」という率直なご感想は、竹炭の洗い水が持つ、驚きの消臭力のおかげです。


孟宗竹


他のお客様からも、「臭かった息子の靴下の臭いやタオルの生乾きの臭いが気にならなくなりました」 、「動物独特の匂いも消臭されて、しかも香料等はもちろん入っていないので、とても安心して使っております」といった喜びの声が寄せられています。化学的なものではなく、自然の力で臭いの悩みが解消されるのは、アトピー体質で季節の変わり目には、たびたび喘息が起こってしまうボク自身も嬉しく思っているところです。


国産土窯作り竹炭バラ


竹炭の洗い水の成分は、驚くほどシンプル。竹炭、竹炭灰、そして水だけです 。ちなみに、敏感肌のボクや家族も愛用する虎竹の里竹炭石鹸の成分は石鹸素地と竹炭と水だけなので、竹虎の製品には本当に無駄なものは入れていません。竹炭の消臭力は、目に見えない無数の孔(あな)が開いていて、その孔が臭いの原因物質を吸着してくれるのです。真っ黒な竹炭で透明の洗剤が出来て、汚れを落とすとは不思議に思われる方もおられるかも知れません(笑)。竹炭の洗い水は、竹炭や竹炭灰から溶け出したミネラル分、カリウムが水中に電子イオンを発生させて汚れを衣類から引き離します。昔の人が灰を使って洗濯していた知恵と同じ、まさに自然の恵みそのものです。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


部屋干しの嫌な臭いの主な原因は、湿った洗濯物で雑菌が繁殖することです。竹炭の洗い水は、竹炭が持つ天然の力で、この雑菌の繁殖を抑える働きも期待できます。殺菌作用などはありませんが、臭いの元となる菌が増えにくい環境を作る手助けをしてくれるのです。実際に「部屋干ししたときに生乾き臭がしない」「タオルの生乾きの臭いが気にならなくなった」というお声を多数いただいており、室内干しが多いご家庭でも安心してお使いいただけます。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤「竹炭の洗い水」


市販の洗剤には、強い香りで臭いをマスキングするものも多いですが、竹炭の洗い水は香料などを一切使用していません 。香りでごまかすのではなく、汚れと臭いを元からしっかり落とすことによる「本物の無臭」です。K様のように化学的な香りが苦手な方や、強い匂いに敏感な方にも、「無臭です。無臭に感動します」と大変喜んで頂けています。使い続けるうちに合成香料の強さをかえって不快に感じるようになった、という方もおられます。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


「自然由来の洗剤って、使いにくかったり、値段が高かったりするのでは?」と思われるかもしれません。でも、竹炭の洗い水は、液体洗濯洗剤としての使いやすさやコストパフォーマンス、そして環境への配慮も兼ね備えています。竹炭の洗い水は、一見すると少しお値段が高く感じるかもしれませんが、実はとても経済的なのです。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


まず、使う量が非常に少ないという事があります、水30リットルに対して、わずか10ミリリットルで十分な効果を発揮します。そして、泡立ちがほとんどなく洗剤成分が衣類に残りにくいため、すすぎは1回で大丈夫です。これにより、水道代や電気代、そして洗濯時間も大きく節約できるのです。さらに、柔軟剤を使わなくても衣類がふんわり仕上がるため柔軟剤代も不要ですから、トータルで見ると優れたコストパフォーマンスを発揮するのです。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


なぜ柔軟剤がいらないのか?それは、竹炭の洗い水に含まれる天然ミネラル成分が、洗濯物の繊維を優しくほぐし、ふんわりと仕上げてくれるからです 。お客様からも「柔軟剤いらずでふんわりと仕上がりました」「洗った後のごわごわ感がないところがいい」と、その仕上がりに満足の声をいただいています。余計な化学成分を使わずに、自然な柔らかさを実感できるのは嬉しいところです。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


液体洗濯洗剤であることも使いやすさのポイントかと思います。計量が簡単で、洗濯機への投入もスムーズ。ボクのように子供の頃からアトピー体質で敏感肌ですと、粉末洗剤の溶け残りがあって襟首部分や袖口など痒みの原因になる事がありましたが、そんな心配も無用です。寒い時期や水温が低い場合でも、サッと水に溶けて洗浄力を発揮してくれるのは毎日の洗濯が随分と楽になるように思います。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水


繰り返しになりますが、竹炭の洗い水の原料は、竹炭、竹炭灰、水だけです。界面活性剤、蛍光剤、漂白剤、香料などは一切使用していません。ですから、デリケートな赤ちゃんの肌着洗いや、アトピー体質の方、敏感肌の方、あるいはお年寄りの乾燥肌でスキンケアが必要な方にも安心してご愛用いただける洗濯洗剤です。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水

この30年ブログ「竹虎四代目がゆく!」では何度もお伝えしていますように、竹は、わずか3ヶ月ほどで親竹と同じ高さまで成長し、3~4年もすれば資源として利用できる、非常に成長の早い植物です 。まさに持続可能な自然の恵みであり、その竹を使った竹炭の洗い水は、使用後の排水も自然に還りやすく、環境への負荷が少ない洗剤です。竹虎が1985年から言い続けてきた「21世紀は竹の時代」という想いを製品を通じて皆様と共有できると嬉しいです。


アトピー、敏感肌の方に匂わない液体洗剤・竹炭の洗い水お試しサイズ


この、アトピー、敏感肌の方にも自信をもっておすすめできる、匂わない液体洗剤、竹炭の洗い水を一人でも多くの方にお役に立てるように、送料無料にて300ミリリットルのお試しサイズをご用意いたしました。クロネコヤマトのメール便にてポストまでの配送です。ご興味のあられる方は、本当にぜひ一度お使いいただきたいと心から願っています。
敏感肌の方へ送料無料でお試しいただける洗濯洗剤「竹炭の洗い水」